メインコンテンツへスキップサンゴの白化・病気対策ガイド|原因と回復・予防の方法 | ブリちょくサンゴ| ✍️ ブリちょく編集部
サンゴの白化・病気対策ガイド|原因と回復・予防の方法
サンゴの白化・RTN・STN・ブラウンジェリーなど主要なトラブルの原因と対処法を解説。水質調整・照明管理・薬浴による回復方法をまとめました。サンゴの不調はゆっくり進行するものと急速に悪化するものがあります。早期に異変を発見し、原因に応じた対処を行うことが回復のカギです。ここでは、サンゴの主要なトラブルの症状・原因…
この記事のポイント
サンゴの白化・RTN・STN・ブラウンジェリーなど主要なトラブルの原因と対処法を解説。水質調整・照明管理・薬浴による回復方法をまとめました。サンゴの不調はゆっくり進行するものと急速に悪化するものがあります。早期に異変を発見し、原因に応じた対処を行うことが回復のカギです。ここでは、サンゴの主要なトラブルの症状・原因…
サンゴの不調はゆっくり進行するものと急速に悪化するものがあります。早期に異変を発見し、原因に応じた対処を行うことが回復のカギです。ここでは、サンゴの主要なトラブルの症状・原因・対処法を網羅的に解説します。
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サンゴの白化(ブリーチング)
症状
- サンゴの色が薄くなり、白っぽくなる
- 完全に白化すると骨格が透けて見える
- ポリプの開きが悪くなる
- 蛍光色が褪せ、組織が薄く透き通る
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ブリちょく編集部
生体の飼育情報を専門に扱うブリちょく編集部。獣医療・繁殖の各分野を取材し、初心者にも分かりやすい記事をお届けします。
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原因
- 水温の急上昇(28℃以上が続く)
- 光量の急激な変化(照明の交換・移動後)
- 水質の悪化(硝酸塩・リン酸塩の蓄積)
- 塩分濃度の急変
- 化学物質の混入(殺虫剤、洗剤、銅イオンなど)
対処法
1. 水温を24〜26℃に安定させる。急冷は避け、1日1℃を目安に調整
2. 照明の光量を一時的に50%程度に下げる
3. 水換えを増やして水質改善(週2回、15〜20%程度)
4. 白化が軽度であれば環境改善で数週間〜数ヶ月かけて回復する可能性がある
5. 完全白化でも組織がわずかに残っていれば回復の望みはある。焦らず安定した環境を維持し続けることが重要
RTN(Rapid Tissue Necrosis)急速組織壊死
症状
- サンゴの組織が数時間〜数日で急速に剥がれ落ちる
- 白い骨格がむき出しになる
- 主にSPSサンゴ(ミドリイシなど)で発生
- 感染性があり、隣接するサンゴに広がる危険がある
原因
- 水質の急変(大幅な水換え後、添加剤の過剰投入)
- 温度ショック(輸送時や水合わせの失敗)
- 細菌感染(ビブリオ属などの病原菌)
- 長期的なストレスの蓄積による免疫低下
対処法
1. 感染部位の手前でフラグカット(健康な部分を切り離す)。壊死部分から最低2cm以上離す
2. 切断面にヨウ素液を塗布して殺菌処理
3. コーラルRXなどで5〜10分間ヨウ素浴を行う
4. 感染個体を速やかに隔離して他のサンゴへの伝播を防ぐ
5. 水質を緊急チェックし、KH・Ca・Mgの急変がないか確認
STN(Slow Tissue Necrosis)緩慢組織壊死
症状
- RTNよりゆっくりと(数日〜数週間かけて)組織が後退する
- 基部から徐々に白くなっていくのが典型的パターン
原因
- 光量不足(照明の劣化、サンゴの成長で陰になるなど)
- 水流不足によるデトリタスの蓄積
- 栄養塩の過剰
- アルカリ度(KH)の低下・不安定
対処法
1. 照明の光量・スペクトルを見直す。PARメーターで実測するのが確実
2. 水流ポンプの位置を調整し、サンゴの基部にも水流が当たるようにする
3. KH(7〜9dKH)、カルシウム(400〜450ppm)を安定させる
4. 硝酸塩を5ppm以下に管理
5. 進行が止まらない場合はフラグカットで健全部分の救出を試みる
ブラウンジェリー
症状
- サンゴの表面に茶色〜黄色のゼリー状物質が付着
- 触ると粘り気がある
- 放置するとサンゴが急速に死滅する
- 特にナガレハナサンゴ・ハナサンゴで発生しやすい
原因
- 細菌感染(主にビブリオ属の病原菌)
- 輸送ストレスや水質急変で損傷した部分への二次感染
対処法
1. ゼリー状の物質をスポイトで丁寧に吸い取る(水槽内に飛散させない)
2. 感染部位を十分なマージンを取って切除
3. ヨウ素浴を実施して殺菌処理
4. 本水槽の水を大幅に換水(30〜50%)
5. 他のサンゴに感染が広がっていないか毎日観察
サンゴを食べる害虫と対策
ヒラムシ(フラットワーム) はサンゴの組織を食害する扁形動物です。特にミドリイシに寄生するAEFWは深刻な被害をもたらし、サンゴと同色に擬態するため発見が困難です。リーフディップ液で薬浴し、1週間後に再度ディッピングを行います(卵には薬が効きにくいため)。
巻貝(スネイル) は一部の種がSPSサンゴを食害し、白い斑点状の食害痕を残します。手作業で除去するか、天敵(ベニゴンベなど)を導入します。
予防と管理の基本
- 安定した水質管理:KH・Ca・Mgを定期的に測定し、変動幅を最小限に保つ
- 水温管理:24〜26℃を安定維持。夏場はクーラー必須
- 新規サンゴのディッピング:購入サンゴは必ずリーフディップ液で薬浴してから導入
- 定期的な水換え:週10%の水換えで栄養塩の蓄積を防ぐ
- 照明のスケジュール管理:急に光量を変えず、2週間かけて徐々に調整
- 検疫タンクの活用:別水槽で2〜4週間隔離してから本水槽に導入するのが理想
よくある質問(FAQ)
Q. 白化したサンゴは回復しますか?
A. 軽度であれば環境改善で数週間〜数ヶ月かけて回復することがあります。完全白化でも組織が残っていれば望みはあります。
Q. RTNとSTNの違いは?
A. RTNは数時間〜数日で急速に進行、STNは数日〜数週間でゆっくり進行します。RTNは緊急対応が必要です。
Q. 害虫の予防で最も効果的な方法は?
A. 新規導入時のディッピングが最も重要です。CoralRx、Bayer Dip、リーフディップなどの専用薬剤を使用しましょう。
日常の予防と管理ルーティン
サンゴの病気やトラブルの多くは、日常的な管理の怠りから発生します。毎日の観察ではポリプの開き具合と色の変化に注目し、週に1回の水質テスト(KH・Ca・Mg・NO3・PO4)の結果を記録に残しましょう。月に1回は機材の点検(ポンプ、スキマー、照明)を行い、3ヶ月に1回はICP検査で微量元素を含む総合的な水質分析を実施するのが理想的です。2026年時点では家庭用の簡易ICP検査キットも普及してきており、専門業者への外注と併用しながら手軽に水質を可視化する飼育者も増えています。