サンゴのCITES規制と日本の輸入・売買ガイド|ブリーダーが知るべき法規制の全知識
石サンゴ目のほぼ全種が対象のCITES(ワシントン条約)附属書IIの仕組みと、日本でサンゴを輸入・販売・繁殖する際に必要な書類・手続き・注意点を解説。ブリーダーとして適法に活動するための実務知識をまとめます。

この記事のポイント
石サンゴ目のほぼ全種が対象のCITES(ワシントン条約)附属書IIの仕組みと、日本でサンゴを輸入・販売・繁殖する際に必要な書類・手続き・注意点を解説。ブリーダーとして適法に活動するための実務知識をまとめます。
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サンゴとCITES(ワシントン条約)の基本
サンゴを飼育・販売・輸入する際には、CITES(ワシントン条約:絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)の規制を理解しておくことが不可欠です。日本は1980年にCITESに加入しており、国内法「外国為替及び外国貿易法(外為法)」「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」によって実施されています。
附属書の分類 CITESは規制レベルによって動植物を3つの附属書に分類しています。
- 附属書I(Appendix I):商業取引が原則禁止。絶滅の危機に瀕する種。人工繁殖個体(Bred in captivity)でない限り輸入は不可能。
- 附属書II(Appendix II):持続可能な管理のもとで取引を許可。輸出国政府発行の輸出許可書が必要。
- 附属書III(Appendix III):特定国が自国の保護種を登録したもの。
サンゴ類(刺胞動物門花虫綱)のほぼすべての石サンゴ目(Order Scleractinia)、ミレポラ属(火珊瑚)、ツノサンゴ目の一部などが附属書IIに掲載されています。つまり、アクロポラ(ミドリイシ)、モンティポラ、Euphyllia(ナガレハナサンゴ)、トランぺットコーラル、スコリミアなど、水槽で人気のほぼすべての石サンゴ種がCITES規制対象です。
輸入時に必要な書類と手続き
海外から生きたサンゴを輸入する際には、以下の書類が必要です。
1. CITES輸出許可書(Export Permit) 輸出国政府(通常は環境省または農業省相当機関)が発行する証明書。原本の提示が必要で、コピーや偽造は不可。許可書には種名(属・種)、数量、採取地(野生採取か養殖か)、用途などが記載されます。
2. 輸入届出(日本) 日本への持ち込みには、動植物の輸入者が経済産業省に「外為法に基づく輸入割当(IQ)または輸入承認」を取得する必要があります。附属書II掲載種は輸入承認の取得が必要です。

