メインコンテンツへスキップニホントカゲ・カナヘビ・ニホンヤモリの飼い方|日本固有の爬虫類を自然に近い環境で育てる | ブリちょく爬虫類| ✍️ ブリちょく編集部
ニホントカゲ・カナヘビ・ニホンヤモリの飼い方|日本固有の爬虫類を自然に近い環境で育てる
身近な日本固有の爬虫類、ニホントカゲ・カナヘビ・ニホンヤモリの捕獲から飼育環境・給餌・冬越しまでを詳しく解説。在来種の保全意識も含め、正しい飼育知識をお伝えします。日本の在来爬虫類を飼育する魅力 外来のエキゾチックペットが注目される中、日本の在来爬虫類を飼育することには独自の魅力があります。ニホントカゲ・カナヘビ…
この記事のポイント
身近な日本固有の爬虫類、ニホントカゲ・カナヘビ・ニホンヤモリの捕獲から飼育環境・給餌・冬越しまでを詳しく解説。在来種の保全意識も含め、正しい飼育知識をお伝えします。日本の在来爬虫類を飼育する魅力 外来のエキゾチックペットが注目される中、日本の在来爬虫類を飼育することには独自の魅力があります。ニホントカゲ・カナヘビ…
日本の在来爬虫類を飼育する魅力
外来のエキゾチックペットが注目される中、日本の在来爬虫類を飼育することには独自の魅力があります。ニホントカゲ・カナヘビ・ニホンヤモリは、子どもの頃に公園や庭で見かけた懐かしい生き物であり、日本の気候に適応した丈夫な種類でもあります。
在来種飼育のメリット:
- 日本の気候に合わせた管理でよい(加温コストが比較的低い)
- 野外採集できる生き餌が利用できる
- 生態や行動を身近な自然と照らし合わせながら学べる
- 自然保護・環境教育のきっかけになる
ただし、野外採集には注意が必要です。採集後は元の場所に戻すことが原則であり、長期飼育を前提とする場合は地域の自然への影響を最小限に抑える配慮が必要です。
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ニホントカゲ(Plestiodon japonicus)
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|
| 全長 | 15〜27cm(尾を含む) |
| 生息地 | 本州・四国・九州の平地〜山地 |
| 活動 | 昼行性 |
| 食性 | 動物食(昆虫・クモ・ミミズなど) |
| 特徴 |
✍️
ブリちょく編集部
生体の飼育情報を専門に扱うブリちょく編集部。獣医療・繁殖の各分野を取材し、初心者にも分かりやすい記事をお届けします。
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飼育環境
ケージ
60〜90cm以上の横型ケージが推奨です。活発に動くため、広さが重要です。脱走防止のため隙間のない蓋が必要です。
底材
腐葉土・赤玉土・ヤシガラ土の混合が理想的です。ニホントカゲは土中に潜る習性があるため、深さ10cm以上の床材を用意します。
温度と照明
- 日中:25〜30℃(バスキングスポット32〜35℃)
- 夜間:18〜22℃
- UVBライト:必須(紫外線によるビタミンD3合成が必要)
バスキングスポット(日向の場所)と涼しい場所(シェルター)の温度勾配を作ることが重要です。
湿度
40〜60%程度。隠れ家の近くには霧吹きで湿った場所を作ります。
給餌
給餌頻度は幼体で毎日、成体は2〜3日に1回。カルシウムパウダーを週2〜3回ダスティングして補給します。
冬越し(クーリング)
ニホントカゲは冬場に低温休眠(ブルメーション)します。自然の季節変化に合わせて管理する場合は、11月頃から徐々に温度を下げ(12〜15℃程度)、給餌を止めて休眠させます。4〜5月に自然に目覚めます。
屋内で年間同じ温度を維持することも可能ですが、繁殖を狙う場合はクーリングが必要です。
カナヘビ(Takydromus tachydromoides)
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|
| 全長 | 16〜27cm(尾が非常に長い) |
| 生息地 | 日本全土の草地・林縁 |
| 活動 | 昼行性 |
| 食性 | 動物食(小昆虫・クモなど) |
| 特徴 | 細長い体と長い尾、草むらに多い |
飼育環境
底材
腐葉土・ヤシガラ・ウッドチップの混合。潜る習性は少ないため、5〜7cm程度で問題ありません。
温度と照明
- 日中:24〜28℃(バスキングスポット30〜33℃)
- 夜間:15〜20℃
- UVBライト:必須
レイアウト
草(ポトス・ネフロレピスなど)や木の枝を多用し、隠れ場所を豊富に作ることでストレスが減ります。
給餌
コオロギ(Sサイズ)・ショウジョウバエ・ワラジムシ・小型のクモが主食です。カナヘビは小型の生き餌を好むため、サイズ合わせが重要です。
カルシウム・ビタミン補給
クル病(代謝性骨疾患)の予防にカルシウムパウダー(D3入り)のダスティングが必須です。週2〜3回、餌虫に振りかけて与えます。
馴れさせ方
カナヘビは最初は警戒心が強くて逃げようとします。毎日ゆっくりと手を近づけ、手の上で餌を与えることを繰り返すと、数週間〜数ヶ月で手乗りになることもあります。焦らず個体のペースに合わせることが大切です。
ニホンヤモリ(Gekko japonicus)
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|
| 全長 | 10〜14cm |
| 生息地 | 本州・四国・九州(民家周辺に多い) |
| 活動 | 夜行性 |
| 食性 | 動物食(昆虫・クモなど) |
| 特徴 | 趾下薄層で壁や天井に貼りつける |
ニホンヤモリは夜行性のため、昼間は隠れていることが多いです。民家の窓灯に集まる昆虫を食べる益獣として昔から身近な存在です。
飼育環境
ケージ
壁を登る習性があるため、高さのある(縦型)ケージが適切です。30×30×45cm以上が推奨。脱走防止のため、通気性と密閉性を両立した蓋が必要です。
温度と照明
- 日中:22〜28℃
- 夜間:18〜22℃
- 夜行性のためUVBライトは必須ではないが、弱いUVBがあると健康維持に良い
- 赤色や暗いランプでの夜間観察が活動の様子を邪魔しない
湿度
50〜70%。霧吹きで壁面を湿らせると水分補給の機会になります。ヤモリは水皿から飲むことが少ないため、霧吹きが主な水分源になることも。
給餌
コオロギ(Sサイズ)・ショウジョウバエ・ミルワームが主食です。夕方〜夜間に活発になるため、給餌は夜行います。
レイアウト
コルクバーク・流木・石などを縦に配置し、隠れ場所を豊富に作ります。ヤモリは複数匹飼育も可能ですが、個体間の相性によってはストレスになるため、観察しながら様子を見ます。
共通の注意事項
自然への返し方と採集の注意
野外で捕まえた個体を長期間飼育した後に野外に放すことは、病気の持ち込み・遺伝子汚染のリスクがあるため原則禁止です。飼育を始めたら終生飼育を覚悟しましょう。
また、採集の際は:
- 採集場所(生息地)の保護状況を確認する(保護区内は禁止)
- 産卵期(5〜7月)は避ける
- 1か所から多数を採集しない(地域個体群の減少を防ぐ)
共通の健康管理
脱皮不全
湿度不足で脱皮が完全に行えない状態。30〜35℃のぬるま湯に5〜10分浸け(湿度浴)、脱皮を補助します。
口腔炎(マウスロット)
口の周囲が赤くなり、膿が出る細菌感染。進行する前に爬虫類専門の獣医への相談が必要です。
まとめ:日本の爬虫類と暮らす
飼育のポイント:
- UVBライトでビタミンD3合成をサポートする
- 温度勾配(暑い場所・涼しい場所)を作る
- カルシウムダスティングでクル病を予防する
- 冬越しは種類・個体の状態に合わせて管理する
日本の身近な自然との窓口として、在来爬虫類飼育を丁寧に楽しんでみてください。