アリの飼育入門|飼育キットの選び方・女王アリの入手・コロニー管理
アリの飼育方法を初心者向けに解説。飼育キットの種類と選び方、女王アリの入手方法、餌の与え方、コロニーの成長過程を紹介します。アリの飼育は「蟻飼育」や「アントキーピング」と呼ばれ、世界中で人気が高まっている趣味です。

この記事のポイント
アリの飼育方法を初心者向けに解説。飼育キットの種類と選び方、女王アリの入手方法、餌の与え方、コロニーの成長過程を紹介します。アリの飼育は「蟻飼育」や「アントキーピング」と呼ばれ、世界中で人気が高まっている趣味です。
関連品種
アリの飼育は「蟻飼育」や「アントキーピング」と呼ばれ、世界中で人気が高まっている趣味です。透明な飼育容器の中でアリが巣を作り、卵を産み、幼虫を育て、コロニーが大きくなっていく様子を観察できるのは、他のペットにはない独特の魅力です。場所も取らず、餌代もほとんどかからないため、手軽に始められる昆虫飼育としておすすめです。
アリ飼育の魅力
アリ飼育には以下のような魅力があります。
- 社会性の観察:女王アリ、働きアリ、兵隊アリなど役割分担を持った社会を観察できる
- コロニーの成長:女王アリ1匹から始まり、数百匹、数千匹のコロニーに成長していく過程が面白い
- 省スペース:小さなケースで飼育できるため、場所を取らない
- 低コスト:餌代は月数百円程度。初期費用も数千円から始められる
- 手間が少ない:毎日の世話は水と餌の確認程度。旅行時も数日は放置できる
- 長期飼育が可能:女王アリの寿命は種類によって10〜20年以上
初心者におすすめのアリの種類
日本にはたくさんの種類のアリがいますが、初心者には以下の種類がおすすめです。
- 日本最大級のアリ(体長7〜12mm)で、観察しやすい
- 温厚な性格で飼育しやすい
- コロニーの成長速度が適度で、管理しやすい
- 女王アリの入手が比較的容易
- 中型で活発。動きが面白く観察しがいがある
- 成長速度がやや速い
- 初期の女王アリが1匹で子育てするため、飼育開始が容易
- 小型だがコロニーの成長が早く、大きなコロニーを作れる
- 丈夫で飼育しやすい
女王アリの入手方法
アリの飼育には必ず女王アリが必要です。女王アリがいないと卵を産めないため、コロニーは衰退します。
新女王アリの採集(結婚飛行後)
- 4〜7月頃(種類による)に行われる結婚飛行の後、地面を歩く新女王アリを採集する
- 翅が付いている、または翅を落としたばかりの大きなアリが新女王
- 採集後はプラスチックケースに入れて持ち帰る
- 最も一般的で費用もかからない入手方法
購入する
- アリ飼育専門のショップやオンラインストアで購入できる
- 種類を指定して確実に入手できるメリットがある
- コロニー(女王+働きアリ数匹〜数十匹)でも販売されている
- 価格は種類やコロニーサイズによって500〜5,000円程度
飼育キット(巣の種類)の選び方
アリの巣にはいくつかのタイプがあります。
石膏巣
アクリル巣
- 透明なアクリルで作られた既製品。観察性が非常に高い
- 部屋が仕切られており、アリが使い分ける様子を観察できる
- 価格はやや高めだが長期間使える
試験管巣(スターターキット)
- 女王アリ1匹から飼育を始める際に使用
- 試験管に水を入れた脱脂綿を詰め、その先にアリを入れる
- 暗く狭い空間が女王アリの子育てに適している
- コロニーが10〜20匹になるまで使用できる
ジェル巣
- ジェル状の培地にアリがトンネルを掘る様子を観察できる
- 見た目は美しいが、栄養が不十分な製品が多い
- 長期飼育には不向き。短期間の観察用と割り切る
餌の与え方
アリは雑食で、さまざまなものを食べます。
主な餌
- 昆虫(タンパク質源):小さなコオロギ、ミルワーム、冷凍赤虫など。幼虫の成長に必要
- 蜜餌(糖分源):蜂蜜を水で薄めたもの、メープルシロップ、昆虫ゼリー。働きアリのエネルギー源
- 種子:一部のアリ(特に大型種)は種子も食べる
給餌の頻度
- 糖分:2〜3日に1回
- タンパク質:週1〜2回
- コロニーが大きくなるほど餌の量を増やす
- 食べ残しは翌日に撤去する(カビの原因になる)。巣材やゼリーの管理を怠るとカビや臭いの元になりやすいため、昆虫飼育全般の臭い対策は昆虫飼育の臭い対策|マットの発酵臭・ゼリー臭・コバエ対策まとめも参考にしてください
コロニーの成長過程
女王アリ1匹からスタートしたコロニーが大きくなっていく過程は、アリ飼育最大の醍醐味です。
初期(女王アリ単独期)
- 女王アリが1匹で卵を産み、幼虫を育てる
- この期間は暗く静かな場所に置き、極力刺激しない
- 餌は不要(女王アリは体内の栄養で最初の働きアリを育てる)
- 約1〜2ヶ月で最初の働きアリが羽化する
発展期
- 働きアリが増えると、女王アリは産卵に専念するようになる
- 餌場(エサ場)を接続して餌を与え始める
- コロニーの成長に合わせて巣を拡張する
- 数ヶ月〜1年で50〜100匹のコロニーに成長する
成熟期
- 数百匹を超えると巣の拡張や引っ越しが必要になる
- 大規模なコロニーの管理は上級者の楽しみ
アリ以外の昆虫飼育にも興味が広がってきたら、カブトムシ・クワガタなど他の人気種を含めた年間の飼育費用の目安を昆虫の年間飼育費用ガイド|カブトムシ・クワガタの飼育コストでまとめていますので、あわせて参考にしてください。
ブリちょくでは、昆虫ブリーダーから飼育のアドバイスを受けることができます。アリ飼育は他の昆虫飼育と知識が重なる部分も多いため、昆虫飼育全般に詳しいブリーダーとの繋がりは貴重です。



