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ペットクモの飼育入門|国産クモと初心者向け外国産種の基本管理ガイド
タランチュラ以外のペットクモ(ハエトリグモ・コガネグモ・オオジョロウグモなど)の飼育入門ガイド。国産種の採集・飼い方・給餌・脱皮管理のコツを分かりやすく解説します。クモというと毒や怖いイメージを持つ方も多いですが、ペットとして飼育される種は大半が無害または弱毒で、静かで世話が少なく…
この記事のポイント
タランチュラ以外のペットクモ(ハエトリグモ・コガネグモ・オオジョロウグモなど)の飼育入門ガイド。国産種の採集・飼い方・給餌・脱皮管理のコツを分かりやすく解説します。クモというと毒や怖いイメージを持つ方も多いですが、ペットとして飼育される種は大半が無害または弱毒で、静かで世話が少なく…
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ペットクモの魅力と入門種
クモというと毒や怖いイメージを持つ方も多いですが、ペットとして飼育される種は大半が無害または弱毒で、静かで世話が少なく、観察眼を育てる趣味として近年静かなブームとなっています。日本でもハエトリグモや大型種を飼育する愛好家が増えており、SNSでの人気も高まっています。
本記事では、タランチュラを除く国産クモと一部の入門向け外国産種に焦点を当て、基本的な飼育方法を解説します。タランチュラの飼育については、別記事(タランチュラの飼い方入門)をご参照ください。
入門におすすめのクモ種
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ブリちょく編集部
生体の飼育情報を専門に扱うブリちょく編集部。獣医療・繁殖の各分野を取材し、初心者にも分かりやすい記事をお届けします。
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| 種名 | 難易度 | 特徴 |
|---|
| ハエトリグモ(各種) | ★☆☆ | 小型・人懐っこい・視力が高い |
| コガネグモ(Argiope amoena) | ★★☆ | 美しい腹部模様・網張り観察が楽しい |
| オニグモ(各種) | ★★☆ | 夜行性・大型の網を張る |
| ジョロウグモ | ★★☆ | 金色の網が美しい・比較的大型 |
| Maratus(孔雀ハエトリグモ) | ★★★ | 求愛ダンスが有名・外国産 |
ハエトリグモの飼育(最も入門向け)
ハエトリグモ(Salticidae科)は体長数mm〜1cm強の小型クモで、ジャンプして獲物を捕らえる習性を持ちます。大きな前眼が愛らしく、「人懐っこいクモ」として特に人気です。
必要な道具
- 飼育ケース:プラスチック製の小型コンテナ(300〜500ml程度)または昆虫飼育ケース。蓋に通気穴が必要
- 底材:薄めのコルクマット、バーミキュライト、または薄い土
- 隠れ家:コルク樹皮、小石の隙間など
- 水分補給:霧吹きで側面や蓋に小さな水滴を1〜2日に1回
餌の与え方
- コオロギ(SSサイズ):体長と同程度か少し小さいサイズのコオロギが最適
- ショウジョウバエ(キイロショウジョウバエ):小型個体に最適。市販の培養キットで自家培養可能
- ワックスワーム:たまに与えると喜ぶ高栄養おやつ
給餌頻度は成体で3〜4日に1回、幼体では2〜3日に1回。食べ残しは翌日には取り出しましょう。
温度・湿度
- 温度:20〜28℃(日本の屋内環境で通年飼育可能)
- 湿度:50〜70%(乾きすぎると脱皮に支障が出ることがある)
一方的に高湿度にするとカビが発生するため、一方の側面を霧吹きして乾いた側と湿った側のグラデーションを作るのがコツです。
網張り種の飼育(コガネグモ・ジョロウグモなど)
網を張るクモは、縦長のケースで飼育します。コガネグモやジョロウグモはメスの体長が2〜3cm前後になる大型種で、迫力のある捕食シーンが観察できます。
ケースの準備
- 縦長のケース:高さ40cm以上のケースを縦向きに使用(または昆虫観察ケースの縦型)
- 枝や棒の設置:網を張る足場を提供するため、細い枝を数本立てておく
- 蓋は通気必須:蒸れると死亡リスクが高まる
給餌
コガネグモやジョロウグモには、体の半分〜同程度のサイズの昆虫を週1〜2回与えます。
- 生きたコオロギ(M〜Lサイズ)
- 生きたバッタ
- ミールワーム(動きが少なすぎるため食いつきが悪い場合がある)
給餌時は昆虫を網に引っかけるように置くと、クモが興味を持ちやすいです。
重要:食欲の低下と脱皮
クモは脱皮前に拒食します。腹部がやや萎んで見え、隠れ家から出てこなくなったら脱皮が近いサインです。脱皮中は絶対にさわらず、餌も与えないでください。脱皮失敗(脱皮不全)は死亡リスクが高まります。
脱皮が完了したら、外骨格が固まる1週間ほど経ってから給餌を再開します。
飼育上の注意点
脱走防止
クモは非常に小さな隙間から脱走します。蓋はしっかり閉まる構造のものを選び、通気穴のメッシュ目は1mm以下に。
複数飼育は基本NG
クモは共食いをするため、基本的に単独飼育が原則です。例外的に一部の社会性クモ種が存在しますが、入門段階では単独飼育を厳守してください。
毒性の確認
日本に生息する多くのクモは人体に無害ですが、セアカゴケグモ(外来種)やハイイロゴケグモは強い毒を持ちます。野外採集時は触れる前に種の確認を。見分けが難しい場合は採集しないことをお勧めします。
蜘蛛の巣の管理
網張り種は毎晩新しい網を張ることがあります。古い網は残しておいても問題ありませんが、ケース内が汚れてきたら清掃します。清掃時はクモをプラカップで一時的に移動させてから行います。
脱走させず湿度を保つクモ用飼育用品の選び方
ハエトリグモも網張り種も、飼育で失敗しやすいのは餌よりも脱走と乾燥です。通気穴のメッシュが粗いケースは幼体や小型種が簡単にすり抜けるので、コバエ対策用の細かいメッシュ蓋を備えたケースを選ぶと蒸れと脱走を同時に防げます。餌の投入や食べ残しの回収、脱皮後の殻の除去は指で行うとクモを潰しかねないため、先の細いピンセットを一本用意しておくと安全です。霧吹きは側面の片側だけに軽く吹けるノズルが細いものが向いており、ケース全体を濡らしてカビを呼ぶ失敗を減らせます。
採集と法律
国産クモの多くは、私有地でない限り法律的に採集が許可されています。ただし国立・国定公園の特別保護地区では動物の捕獲に許可が必要で、特別地域でも指定された動物の捕獲は規制されます。また、外国産クモの輸入には検疫と植物防疫の観点から注意が必要で、種によっては特定外来生物に指定されている場合があります。
購入する際は、信頼できるショップや愛好家のコミュニティを通じて入手することを推奨します。
まとめ
ペットクモは世話の手間が少なく、静かで独特の観察眼を楽しめるユニークなペットです。ハエトリグモは特に入門者向きで、その大きな目と活発な動きが多くの人を魅了しています。飼育の際は脱走防止と単独飼育を徹底し、脱皮期間中は余計な刺激を与えないことが長期飼育の秘訣です。クモの世界に興味を持ったら、まずは身近なハエトリグモから始めてみましょう。