デュビア・マダガスカルゴキブリの飼育ガイド|フィーダー昆虫とペットゴキブリの飼い方
爬虫類・両生類の餌昆虫として人気のデュビア(Blaptica dubia)と観賞種として楽しめるマダガスカルゴキブリ(Gromphadorhina portentosa)の飼育方法を解説。コンテナ・温度管理・食事・自家繁殖のポイントから、フィーダーコロニーの維持方法、廃棄時の適切な処理まで、ゴキブリ系昆虫を正しく飼育・繁殖させるための実践ガイドです。

この記事のポイント
爬虫類・両生類の餌昆虫として人気のデュビア(Blaptica dubia)と観賞種として楽しめるマダガスカルゴキブリ(Gromphadorhina portentosa)の飼育方法を解説。コンテナ・温度管理・食事・自家繁殖のポイントから、フィーダーコロニーの維持方法、廃棄時の適切な処理まで、ゴキブリ系昆虫を正しく飼育・繁殖させるための実践ガイドです。
デュビアとは?ペット用ゴキブリの世界
ゴキブリと聞くと嫌悪感を持つ方も多いですが、爬虫類・両生類・大型昆虫の飼育者の間ではデュビア(Blaptica dubia)やマダガスカルゴキブリ(Gromphadorhina portentosa)などのゴキブリ種が重要なフィーダー昆虫(餌昆虫)として飼育されています。さらにこれらは生体としての観賞価値も高く、ゴキブリそのものをペットとして楽しむ愛好家も増えています。
ゴキブリ系フィーダーが人気の理由
| 理由 | 詳細 |
|---|---|
| 逃げにくい | デュビアは壁を登れない(飼育容器管理が容易) |
| 栄養価が高い | タンパク質・脂質・カルシウムのバランスが良い |
| コオロギより長寿 | ストレス死が少なく繁殖・維持コストが低い |
| 鳴かない・においが少ない | コオロギのような騒音・悪臭がない |
| 自家繁殖が容易 | 卵胎生のため管理がシンプル |
デュビアの飼育
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Blaptica dubia |
| 別名 | アルゼンチンフォレストローチ |
| 体長 | オス:3.5〜4.5cm / メス:4〜5cm |
| 寿命 | オス:6〜12ヶ月 / メス:1.5〜2年 |
| 原産地 | 中南米 |
| 適温 | 28〜32℃(繁殖適温) |
| 特徴 | 壁を登れない・飛翔しない(オスに翅あり但し非飛翔) |
飼育容器
コンテナ選び
- プラスチック製の食品保存コンテナ(40L以上)が基本
- ガラス・プラスチック壁を登れないため脱走リスクが低い
- ふたにはメッシュで換気穴を設ける(蒸れ防止)
ハイドアウト(隠れ場所)
デュビアは暗所・密集した空間を好みます。
- 卵トレイ(エッグカートン)を縦に積み上げたものが最も使いやすい
- ダンボールを折りたたんで入れるだけでもOK
- 積み重ねることで密度が高くなり、省スペースで大量飼育できる
温度・湿度管理
デュビアは熱帯原産のため、28〜32℃の高温を好みます。
給餌(フィーダーコロニーの管理)
食べるもの
与えない方がよいもの
- 塩分の多い食品・加工食品
- 柑橘類(嗜好性が低く、過多で腸を荒らすことがある)
水分はゲル状ウォータークリスタルを使用すると溺れる事故を防ぎながら安定した水分補給ができます。水皿の場合は薄く水を張るか、脱脂綿を置く。
繁殖
デュビアは卵胎生(メスが卵を体内で孵化させ生み仔を産む)です。
- 1回に20〜35匹の仔虫を産む
- 妊娠期間:約65日(28〜30℃管理時)
- 成熟まで:生後5〜6ヶ月(28℃管理)〜1年(低温)
コロニーの維持にはオス:メス=1:3〜5の比率を維持します。オスが少なすぎると交尾機会が減り、多すぎるとオス同士の競合でストレスが増します。
マダガスカルゴキブリ(ヒッシング・コックローチ)の飼育
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 学名 | Gromphadorhina portentosa |
| 体長 | 5〜8cm |
| 寿命 | 2〜5年 |
| 特徴 | 腹部の気門から空気を絞り出す「シュー音(ヒッシング)」 |
| 適温 | 25〜30℃ |
マダガスカルゴキブリはその堂々とした大きさと独特のヒッシング音から、ペットとして非常に人気があります。壁は登れる(ガラスも登攀可)ため、ふたは必ず密閉してください。
ペットとしての魅力
- 動きがゆっくりで扱いやすい(ハンドリング可)
- 触っても逃げず、手の上でのんびりする個体も多い
- 視覚的に存在感があり、観賞昆虫として楽しめる
- オス同士が戦うときのヒッシング音は見せ場のひとつ
飼育環境
- ガラス・プラスチック製のテラリウム(30×20×30cm以上)
- ふたは密閉必須(壁面を登るため)
- 流木や木の皮をシェルターとして設置
- 湿らせたミズゴケを一角に置くと湿度補助になる
給餌
デュビアと同様に野菜・果物・人工飼料(ドッグフード等)を与えます。週2〜3回のペースで、残った食品は翌日には取り除いてください(腐敗防止)。
法律・注意事項
デュビアを含む一部の外来ゴキブリ種は、外来生物法の規制対象外ですが、自然界への逸走・放逐や適切な飼育管理の欠如には注意が必要です。廃棄する場合は冷凍処理(24時間以上)後に燃えるゴミとして処分してください。
ゴキブリ系フィーダー昆虫の自家繁殖は、爬虫類・両生類飼育のコスト削減に大きく貢献します。最初は抵抗があっても、飼育を始めると意外なほど愛着が湧いてくる生き物です。