マリンアクアリウムのpH・KH・アルカリ度管理完全ガイド
海水水槽で見落とされがちなpH・KH(炭酸塩硬度)・アルカリ度の管理方法を徹底解説。測定タイミング・目標値・調整剤の選び方・よくある失敗パターンを網羅します。なぜpH・KH・アルカリ度が重要なのか 海水水槽を長期維持するうえで、pH・KH(炭酸塩硬度)・アルカリ度(ALK…

この記事のポイント
海水水槽で見落とされがちなpH・KH(炭酸塩硬度)・アルカリ度の管理方法を徹底解説。測定タイミング・目標値・調整剤の選び方・よくある失敗パターンを網羅します。なぜpH・KH・アルカリ度が重要なのか 海水水槽を長期維持するうえで、pH・KH(炭酸塩硬度)・アルカリ度(ALK…
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なぜpH・KH・アルカリ度が重要なのか
海水水槽を長期維持するうえで、pH・KH(炭酸塩硬度)・アルカリ度(ALK)の三指標は最も重要なパラメーターのひとつです。これらは互いに密接に関連しており、ひとつが崩れると連鎖的に他のパラメーターも乱れ、魚・サンゴ・無脊椎動物に大きなダメージを与えます。
特にサンゴを飼育している場合、カルシウムとアルカリ度は骨格形成の原料となるため、どちらが欠乏しても成長が止まりポリプが閉じてしまいます。また魚のみの水槽でも急激なpH変動は致命的なストレスになります。
各パラメーターの目標値と役割
pH(水素イオン指数)
| 時間帯 | 目標値 |
|---|---|
| 点灯ピーク時 | 8.2〜8.4 |
| 消灯後(夜間最低値) | 7.9以上 |
pHは昼夜で変動するのが正常です。照明点灯中は植物プランクトンや褐虫藻の光合成でCO₂が消費されてpHが上昇し、消灯後はCO₂が蓄積してpHが低下します。問題なのは急落ではなく平均値が8.0を下回り続ける状態です。
低pH(酸性化)の主な原因はリビングルームの高CO₂濃度、過剰な生物ろ過、有機物の蓄積です。エアーポンプで外気を水槽に取り込む「外気エアレーション」は最も安価で効果的な対策です。
KH(炭酸塩硬度)
目標値:8〜12 dKH(約2.9〜4.3 meq/L)
KHは炭酸水素塩(HCO₃⁻)と炭酸塩(CO₃²⁻)の量を表し、pHの急変を緩衝する「バッファー」として機能します。KHが低いと少量の酸でも大きくpHが落ち込む「pH不安定水槽」になります。
サンゴ飼育ではKHはカルシウムとともに骨格形成の素材となるため、消費速度が速く定期的な補充が必須です。
アルカリ度(ALK)
ALKはKHとほぼ同じ概念で、単位が異なるだけです(1 dKH ≈ 0.357 meq/L ≈ 17.9 mg/L CaCO₃)。英語圏のサプライヤーはALKを使うことが多く、試薬の読み方に応じてどちらの単位かを確認してください。