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血統書発行の流れ|交配前の準備から子犬への発行までブリーダー向けに全体像を解説
血統書JKC一胎子登録
血統書(血統証明書)は「生まれた子犬に対して申請すればすぐ発行される」ものではありません。実際には交配の前から準備しておくべき要件がいくつもあり、順序を間違えると発行が遅れたり、最悪の場合は登録期限を逃したりします。
この記事では、国内最大の犬籍登録団体である JKC(一般社団法人ジャパンケネルクラブ)を例に、交配前の準備から子犬への血統書発行・引き渡しまでの流れを時系列で整理します。
血統書とはなにか
血統証明書は、その犬が純血種であることと家系(血統)を登録団体が証明する書類です。父母・祖父母など祖先犬の犬名や登録番号、チャンピオンタイトルなどが記載されます。
血統書が発行できるのは、同一犬種の登録犬同士の交配で生まれた子犬です。父母どちらかが未登録・他犬種であれば発行できません。
全体の流れ(時系列)
| 時期 | やること |
|---|---|
| 交配前 | 会員籍の確認/犬舎名(犬舎号)の登録/母犬の名義確認/父犬のDNA登録確認 |
| 交配時 | 一胎子登録申請書の交配証明書欄に父犬所有者が記入 |
| 出産後 | 子犬の犬名を決め、一胎子登録申請書を作成 |
| 生後90日以内 | 所属クラブ経由で一胎子登録申請(通常料金の期限) |
| 発行後 | 血統証明書を確認・保管し、販売時に購入者へ引き渡し |
交配前に整えておく4つの要件
1. 繁殖者(母犬所有者)の会員籍
JKC の登録手続きは所属クラブ(全国の愛犬クラブ)を通じて行います。母犬の所有者が会員籍を持っていることが前提です。
2. 犬舎名(犬舎号)の登録
子犬の正式な犬名は「名前+犬舎名」で構成されるため、繁殖者は事前に犬舎名の登録を済ませておく必要があります。
3. 母犬・父犬の所有者名義
母犬の血統書上の所有者が繁殖者本人(申請者)であること、父犬は交配時点で血統書上の所有者が交配証明をする人であることが必要です。購入した繁殖犬の名義変更を忘れていると申請できません。
4. 父犬のDNA登録
JKC では血統の信頼性担保のため、繁殖に使う父犬に DNA 登録が求められます。未登録の場合は交配後すみやかに登録します(口腔内の細胞を採取して申請する仕組みです)。詳細は JKC の DNA 登録ページで確認してください。
交配時:交配証明書
一胎子登録申請書には父犬所有者が記入する交配証明書の欄があります。交配に立ち会ったタイミングで記入してもらうのが確実です。
なお、父犬所有者と母犬所有者が別人の場合、JKC は申請受理後に父犬所有者へ「交配確認通知ハガキ」を送付し、交配事実を確認する運用をとっています。
外部の種牡犬を借りる場合は、この交配証明書の記入と確認連絡が前提になるため、申請の時点まで父犬側と連絡が取れる関係を保つ必要があります。交配料の支払い方式や不受胎時の取り決めと合わせて、交配契約と種牡犬(スタッドサービス)で整理しています。
出産後:一胎子登録申請
出産したら、同腹の子犬をまとめて一胎子登録として申請します。生後90日以内の申請が通常料金で、期限を過ぎると割増になり、出産後2年を超えると原則登録できません。期限・料金・必要書類の詳細は一胎子登録の解説記事にまとめています。
申請時には子犬それぞれの犬名(名前+犬舎名)を決めて犬名リストに記入します。マイクロチップ番号の記載も任意で可能です(装着・登録自体は販売業者の法的義務です)。
発行後:確認と引き渡し
血統証明書が届いたら、犬名・生年月日・毛色・性別・マイクロチップ番号などの記載を必ず確認します。訂正が必要な場合は放置せず早めに手続きしましょう。
販売時には、血統書は子犬とセットで購入者へ引き渡します。裏面の所有者名義変更欄の使い方を購入者に説明し、販売契約書に血統書の引き渡し時期を明記しておくとトラブルを防げます。
JKC 以外の団体の場合
柴犬など日本犬 6 犬種では日本犬保存会(日保)、そのほか NPO 法人 KC ジャパンなど、血統書を発行する団体は複数あります。団体ごとに手続き・様式・展覧会が異なるため、団体比較の記事も参考にしてください。
※本記事の手続き・料金体系は 2026年7月時点の各団体公式サイトの情報に基づきます。改定されることがあるため、申請前に必ず公式の最新情報を確認してください。