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血統書の名義変更|手続き・費用・販売時に購入者へ案内すべきことをブリーダー向けに解説

名義変更血統書JKC

血統書の所有者名義変更(名変)は、犬の譲渡にともなって血統書上の所有者を書き換える手続きです。ブリーダーには 2 つの場面で関わります。

  1. 自分が繁殖犬を購入したとき — 名義変更しないと繁殖に使えない
  2. 子犬を販売したとき — 購入者に名義変更を案内する側になる

どちらも放置すると後で困る手続きなので、この記事で流れと費用を整理しておきましょう。

なぜ名義変更が必要か

血統書上の所有者名義は、単なる形式ではなく団体の犬籍管理の根幹です。名義変更をしないと、次のことができません。

  • 繁殖一胎子登録は父犬・母犬とも「血統証明書上の所有者」であることが要件です。前の飼い主名義のままでは申請できません
  • 展覧会・ドッグショーへの出陳:所有者としての出陳ができない
  • チャンピオン登録などのタイトル申請

名義変更をしないとどうなる?

「やらないと何が起きるのか」がはっきりしないまま放置されやすい手続きなので、先に整理します。

まず、犬を飼うこと自体には支障がありません。 名義が前の所有者のままでも、ワクチン接種も動物病院の受診も普通にできます。放置されやすいのはこのためです。困るのは、次の4つの場面です。

1. 6カ月を過ぎると費用が3倍になる

JKC の名義変更料は 1,200円ですが、血統証明書の発効日から6カ月を経過すると 3,600円になります(2026年7月時点)。手続きの内容は変わらないのに支払額だけが増えるため、遅らせて得になる要素がありません。

2. 繁殖に使えない

一胎子登録は、父犬・母犬とも「血統証明書上の所有者」であることが要件です。母犬の名義が前の所有者のままだと、子犬の血統書申請そのものができません。繁殖犬として迎えた犬なら、名義変更は事実上の必須手続きです。

3. 展覧会に出せない・タイトルが取れない

所有者としての出陳ができないため、チャンピオン登録などのタイトル申請にも進めません。犬舎の実績づくりが止まります。

4. 次の譲渡で相手に不利益が連鎖する

見落としやすいのがこれです。自分が名義変更をしていない犬を第三者へ譲渡すると、血統証明書上の所有者と実際の譲渡人が食い違った状態が次の買い手へ引き継がれます。買い手が名義変更しようとした時点で経緯の確認が必要になり、6カ月の期限もとうに過ぎています。ブリーダーとして繁殖犬を売買する立場なら、自分の代で名義を通しておくことが相手への最低限の配慮になります。

JKC の名義変更手続き

JKC の名義変更は、おおまかに次の流れです。

  1. 譲渡時に血統証明書を受け取る
  2. 血統証明書裏面の「新所有者記入欄」に記入・捺印する
  3. 所属クラブ事務所(各クラブ)で名義変更を申請し、料金を納付する
  4. 名義書換された血統証明書が返却される

費用(2026年7月時点)

項目金額
名義変更料1,200円(血統証明書発効日より6カ月経過後は3,600円
入会金2,000円
年会費4,000円/年(2年分以上の前納割引あり)

新所有者が JKC 会員でない場合は入会とセットで手続きします(繁殖や出陳をするなら会員籍が必要です)。

発効日から6カ月以内なら名義変更料が安いという価格設計になっているため、「子犬を迎えたら早めに名変」が金銭的にも合理的です。

子犬の販売時:ブリーダーが案内すべきこと

子犬を販売するとき、名義変更の主体は購入者ですが、案内するのはブリーダーの役目です。次の 3 点を伝えましょう。

  • 血統書裏面の新所有者記入欄の書き方(譲渡側の記入・捺印が必要な欄は引き渡し時に済ませておく)
  • 6カ月以内なら名義変更料が割安であること
  • ペットとして飼うだけなら急がなくても飼育に支障はないが、繁殖・展覧会には名変が必須であること

血統書の引き渡し時期・条件は販売契約書に明記し、「血統書が届き次第郵送」のような場合は目安時期も書いておくとトラブルを防げます。

日保など他団体の場合

日本犬保存会(日保)では「所有者変更」と呼ばれ、同様に譲渡にともなって支部経由で手続きします。日保の一胎子犬登録でも、母犬所有者が血統書上の所有者であることが要件で、母犬名義を他人に変更してしまうと子犬の申請ができなくなる点は JKC と同じです。

なお日保では、一胎子犬登録申請書に「決定した譲渡先の住所・譲受者氏名」を記入する場合、その記入自体に所有者変更料はかかりません(2026年7月時点の公式案内)。細かい運用は団体・支部で異なるため、申請前に確認してください。

※費用などの数値は 2026年7月時点の各団体公式サイトに基づきます。改定されることがあるため、手続き前に必ず最新情報を確認してください。

参考・一次ソース

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