タランチュラは意外と飼いやすいペットスパイダー。グラモストラ・アブラクサス・バードイーターなど種別の難易度と、温度・湿度・給餌管理の基本を解説。
この記事のポイント
タランチュラは意外と飼いやすいペットスパイダー。グラモストラ・アブラクサス・バードイーターなど種別の難易度と、温度・湿度・給餌管理の基本を解説。
タランチュラというと多くの人が「怖い」というイメージを持つかもしれませんが、実は飼育は比較的シンプルで、触れ合いも可能な個体も多いです。色鮮やかな体色・独特の生態・脱皮という神秘的な現象など、タランチュラだからこそ楽しめる飼育の醍醐味があります。本記事では、タランチュラ飼育の基本と種類別の特徴を解説します。
タランチュラは主にアフリカ・南米・アジアに生息する大型のクモの総称です。体長は種によって異なりますが、脚を広げると5〜30cm以上になります。
寿命 メスは20〜30年以上生きる長命の種も多いです。オスはメスより短命で、成熟後1〜2年で死亡することが多いです。
毒性について タランチュラのほとんどは毒を持っていますが、ヒトに対する毒性は非常に低く、スズメバチに刺されたような痛みの種がほとんどです。ただし、アレルギー反応には個人差があります。また、多くのタランチュラは腹部に刺激毛(ウルティケーティングヘア)があり、これが目や皮膚に刺さると痒みを引き起こします。
グラモストラ・プルクリペス(チリアンローズ) 最もポピュラーな入門種。動きが遅く温和で、初心者でもハンドリングしやすいです。低温・低湿度での飼育が可能で管理が簡単。
アブラクサス(ブラジリアンブラック) 全身黒色で美しい種。グラモストラと並ぶ入門種で、温和な性格が特徴です。
ブラキペルマ・ハモリ(メキシカンレッドニー) 赤と黒のコントラストが鮮やかで美しい種。温和で動きがゆっくり。ただしワシントン条約で取引規制があるため、購入には注意が必要です。
アシルス・ギガス(アンズアニア・ギガス) 最大級のバードイータータランチュラ。迫力満点ですが成長が遅く、飼育は中級者向きです。
ポエキロテリア属(トリーコバルトブルーなど) 樹上性のタランチュラで動きが非常に速く、神経質な種が多い。毒性も比較的強め。ハンドリングは非推奨。上級者向け。
ハポロペルマ属(コバルトブルー) 鮮やかなブルーが美しい高湿度を要求する種。潜行性が強く観察しにくいですが、その神秘性がコレクターに人気。
ケージ 種のサイズに合わせた高さ・幅のプラスチックコンテナや爬虫類ケージを使用します。フタの密閉性が重要(逃げ出しを防ぐため)。通気用のメッシュを確保することも大切です。
床材(サブストレート) ヤシガラ土・ピートモス・潰し椰子殻などを使用。深さは体長の1〜2倍程度。種によって湿度要求が異なるため、床材の水分量を調整します。
地上性種(グラモストラなど):やや乾燥気味(70%程度) 樹上性種(ポエキロテリアなど):やや湿潤(70〜80%) 高湿度種(ハポロペルマなど):高湿度(80〜90%)
温度管理 多くの種は25〜28℃が適正温度。冬場はパネルヒーターを使用して保温しましょう。ただし急激な高温は危険なため、温度管理は慎重に行います。
主な餌 コオロギ(サイズに合わせてS〜LL)・デュビアゴキブリ・ミルワームなど。生きた昆虫を週1〜2回給与します。
給餌のポイント - 脱皮前後は給餌を控える(脱皮前1〜2週間、脱皮後1週間) - 食べ残しの生きた昆虫は取り出す(眠っているタランチュラを攻撃する危険) - 餌の大きさはタランチュラのボディサイズの半分程度が目安
水分補給 小さな水入れを設置するか、ケージの端に少量の水を霧吹きします。ケージ全体を濡らしすぎないよう注意。
タランチュラは脱皮によって成長します。脱皮前のサイン(餌を食べない・コットンのような糸を張る)を確認したら、絶食して静かに見守りましょう。脱皮中は触らないことが最優先です。
脱皮後は外骨格が柔らかいため、餌の虫が返って攻撃する場合があります。脱皮後1〜2週間は給餌を控えましょう。
タランチュラは適切な設備と管理で飼育できる、非常に個性的なペットです。まずはグラモストラ・チリアンローズなどの初心者向き種から始め、飼育の楽しさを体感してみてください。長命な種が多いため、長期的なパートナーとして愛着が湧きます。