小動物の牧草選び完全ガイド|チモシーの番刈り別の違いと与え方のコツ
うさぎ・モルモット・チンチラに適した牧草の選び方を解説。チモシーの一番刈り・二番刈りの違い、オーツヘイ、アルファルファの使い分けを紹介します。牧草は草食小動物(うさぎ、モルモット、チンチラ、デグー)にとって最も重要な食事の基本です。

この記事のポイント
うさぎ・モルモット・チンチラに適した牧草の選び方を解説。チモシーの一番刈り・二番刈りの違い、オーツヘイ、アルファルファの使い分けを紹介します。牧草は草食小動物(うさぎ、モルモット、チンチラ、デグー)にとって最も重要な食事の基本です。
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牧草は草食小動物(うさぎ、モルモット、チンチラ、デグー)にとって最も重要な食事の基本です。牧草を十分に食べることで、常生歯の磨耗、消化管の正常な運動、適切な栄養バランスが維持されます。しかし、牧草と一口に言ってもさまざまな種類があり、どれを選べば良いか迷う飼い主も多いでしょう。本記事では、小動物に適した牧草の種類と選び方を詳しく解説します。
チモシーの番刈り別の特徴
チモシー(オオアワガエリ)は小動物の主食として最も広く使用されている牧草です。チモシーは収穫時期によって一番刈り、二番刈り、三番刈りに分類され、それぞれ特性が大きく異なります。
| 種類 | 特徴 | 歯・消化への効果 | 適した個体 |
|---|---|---|---|
| 一番刈り | 春に最初に収穫されるチモシーで、茎が太く硬い繊維質を豊富に含む。穂がしっかりとついており、噛みごたえがあるのが特徴 | 歯の磨耗効果が最も高く、消化管の運動を活発にする効果も優れている | 健康な成体の小動物の主食として最も推奨される |
| 二番刈り | 一番刈りの後に再び伸びた草を刈り取ったもので、一番刈りと比べて茎が細く柔らかい。葉の割合が多く、色も鮮やかな緑色。栄養価は一番刈りとほぼ同等 | 繊維の硬さが劣るため歯の磨耗効果はやや低い | 一番刈りを食べない偏食気味の個体や、歯に問題を抱えている個体 |
| 三番刈り | 最も柔らかく、茎がほとんどなく葉ばかりの牧草。非常に食べやすいため食いつきが良い | 歯の磨耗効果は低く、主食にするには繊維質が不足する | 療養中の個体や食欲が落ちている老齢の個体への補助食 |
チモシー以外の牧草の種類と使い分け
- オーツヘイ(えん麦の干し草):甘みがありチモシーより嗜好性が高い牧草です。チモシーを食べ飽きた時の変化球として、また食欲促進のために利用できます。ただし、カロリーがチモシーよりやや高いため、主食として大量に与えるのは避け、チモシーに少量混ぜて与えるのが理想的です。穂の部分は特に嗜好性が高いですが、カロリーも高いため肥満に注意しましょう。
- イタリアンライグラス:柔らかくて食べやすく、嗜好性の高い牧草です。チモシーの食いつきが悪い個体の導入用として活用できますが、繊維質はチモシーに劣ります。
- オーチャードグラス:同様に柔らかめの牧草で、チモシーアレルギーの個体の代替食として使用されることがあります。
- アルファルファ(マメ科牧草):チモシーなどのイネ科牧草とは栄養組成が大きく異なります。タンパク質とカルシウムが非常に豊富で、成長期の幼体や妊娠・授乳中のメスに適しています。しかし、健康な成体に主食として与え続けると、カルシウム過剰による尿路結石のリスクが高まります。成体のうさぎには与えないか、おやつ程度の少量にとどめましょう。
うさぎ・モルモット・チンチラ・デグーそれぞれの基本的な食事構成は、うさぎの飼い方入門やモルモットの飼い方ガイド、チンチラの飼い方ガイド、デグーの飼い方ガイドでも詳しく解説しています。
牧草の選び方と品質の見分け方
市販の牧草は産地、メーカー、ロットによって品質にばらつきがあります。良質な牧草を見分けるポイントを知っておきましょう。
- 色:緑色が鮮やかで自然な色合いのものが良質です。茶色く変色しているものは古い牧草か、保存状態が悪かったものです。ただし、チモシーの一番刈りは茎が茶色がかっていることも多く、茎が茶色でも穂と葉が緑であれば問題ありません。
- 香り:良質な牧草は袋を開けた瞬間に爽やかな草の香りが広がります。カビ臭い、酸っぱい臭いがする場合は品質に問題があります。カビが生えた牧草は肝臓疾患の原因になる毒素(アフラトキシン)を含む可能性があるため、絶対に与えてはいけません。
- 茎の割合と柔らかさ:一番刈りであれば、太くしっかりとした茎が多く含まれているものが歯の健康に有効です。葉ばかりで茎がほとんど入っていない一番刈りは、実質的に二番刈り相当の品質です。
- 保存方法:直射日光と高温多湿を避け、通気性のある場所で行います。密閉容器よりも紙袋や布袋での保存が適しています。完全に密閉するとカビの原因になることがあります。大量購入する場合は小分けにして、使わない分は乾燥剤と一緒に涼しい場所に保管しましょう。
牧草を食べない時の対策
「うちの子は牧草を食べない」という悩みは非常に多いですが、牧草は小動物の健康維持に不可欠であり、食べさせる努力を諦めてはいけません。
- 牧草の種類を変える:同じチモシーでもメーカーによって風味や香りが異なるため、複数のブランドを試して最も食いつきの良いものを見つけます。
- 与え方を工夫する:牧草をケージの床に直接敷くよりも、牧草フィーダー(牧草入れ)に立てて入れた方が新鮮さが保たれ、食べやすくなります。フィーダーの位置は個体が普段よく過ごす休憩場所の近くに設置し、いつでも気軽に食べられるようにしましょう。
- ペレットの量を減らす:ペレットを好きなだけ食べている状態では、牧草を食べる動機が薄れます。ペレットは体重の1〜3%程度を目安に制限し、空腹時に牧草を食べるよう促しましょう。ただし、急激にペレットを減らすと体重が落ちる可能性があるため、1〜2週間かけて徐々に減量してください。
- 軽く乾煎りする:フライパンで10秒ほどサッと煎るだけで、牧草の甘い香りが引き立ち、食いつきが向上することがあります。ただし、焦がさないよう注意してください。
種類別の牧草の与え方ポイント
- うさぎ:体の大きさと同じくらいの山盛りの牧草を毎日与えましょう。食事の80%以上を牧草が占めるべきです。食べ残しは毎日取り替えて常に新鮮なものを提供します。牧草の中から好みのものを選んで食べるため、少し多めに与えるのがコツです。
- モルモット:牧草を主食としてたっぷり与えます。ビタミンCを自身で合成できないため、牧草だけでなくビタミンCを含む新鮮な野菜(パプリカ、ブロッコリーなど)の補給が不可欠です。牧草とペレットと野菜のバランスを意識した食事構成にしましょう。
- チンチラ:チモシー一番刈りを主食とし、アルファルファは成長期のみに限定します。乾燥した環境を好む動物のため、牧草の保管場所も湿気に注意しましょう。ペレットは栄養が凝縮されているため、与えすぎると肥満になりやすいです。
- デグー:糖尿病にかかりやすい動物であるため、糖質の少ないチモシーを主食にすることが特に重要です。果物やおやつ用の甘い牧草製品は避け、低糖質の食事を徹底しましょう。
ブリちょくでは、小動物のブリーダーが普段使用している牧草のブランドや種類を教えてもらうことができます。お迎え直後は環境変化によるストレスで食欲が落ちることがあるため、ブリーダーが与えていたのと同じ牧草を用意しておくと、食事の面での適応がスムーズになります。牧草選びで迷った時もブリーダーに相談しましょう。


