ウサギの牧草完全ガイド:チモシー・アルファルファ・オーチャードグラス徹底比較
ウサギの主食となる牧草の種類と栄養特性、年齢・健康状態に合わせた選び方と給与量のポイントを解説します。ウサギにとって牧草は単なる「おやつ」ではなく、主食として常時食べ続けなければならない最重要食品です。

この記事のポイント
ウサギの主食となる牧草の種類と栄養特性、年齢・健康状態に合わせた選び方と給与量のポイントを解説します。ウサギにとって牧草は単なる「おやつ」ではなく、主食として常時食べ続けなければならない最重要食品です。
ウサギにとって牧草は単なる「おやつ」ではなく、主食として常時食べ続けなければならない最重要食品です。牧草を十分に食べることで、歯の摩耗(ウサギの歯は一生伸び続けます)、腸の蠕動運動の維持、毛球症予防など、健康の根幹が支えられます。本記事では主要な牧草の種類と特性、年齢・状態別の選び方を詳しく解説します。
なぜ牧草が重要なのか
歯の摩耗
ウサギの歯(特に臼歯)は一生涯伸び続けます。牧草の繊維質を噛み砕く「すり潰す」動作が歯を適切に摩耗させます。牧草が不足すると歯が伸びすぎて不正咬合(かみ合わせの異常)になり、最終的には食欲不振・体重低下・死につながることもあります。
消化管の健康
ウサギの腸は常に動き続けている必要があります。牧草の豊富な粗繊維が腸の蠕動運動(ぜんどう運動)を促し、消化管うっ滞(GI Stasis)という命に関わる病気を予防します。
牧草は低カロリーで高繊維質なため、好きなだけ食べても肥満になりにくいです。一方でペレットは高栄養で食べすぎると肥満の原因になります。主食は牧草、ペレットは補助食品という位置づけが理想です。
主要な牧草の種類
チモシー(Timothy grass / Phleum pratense)
世界で最も広く使われているウサギ用牧草。バランスの取れた栄養価と適度な粗繊維が特徴です。
- タンパク質: 8〜10%
- カルシウム: 0.4〜0.6%
- 粗繊維: 30〜35%
成体ウサギ(6ヶ月以上)の主食として理想的。1番刈り(硬め・繊維質多め)は歯の摩耗に優れ、2番刈り(柔らかめ・嗜好性高め)は食欲の落ちた個体や好みのうるさい子に向きます。3番刈りはさらに柔らかく葉が多いです。
アルファルファ(Alfalfa / Medicago sativa)
マメ科の牧草でタンパク質・カルシウムが非常に豊富。
- タンパク質: 15〜18%
- カルシウム: 1.2〜1.5%
- 粗繊維: 25〜28%
栄養価が高すぎるため、成体の主食には不向きです。推奨されるのは成長期(生後6ヶ月未満)・妊娠中・授乳中・体重回復が必要な個体への補助食品としてです。健康な成体に多量に与えると尿路結石(高カルシウム)や肥満の原因になります。
オーチャードグラス(Orchard grass / Dactylis glomerata)
チモシーと並ぶ人気の禾本科牧草。柔らかい葉と甘い香りで嗜好性が高く、チモシーを嫌う個体にも受け入れられやすいです。
- タンパク質: 10〜12%
- カルシウム: 0.3〜0.5%
- 粗繊維: 28〜32%
チモシーの代替として使いやすく、混ぜて給与することで食欲を促進できます。
その他の牧草
- バミューダグラス: 低タンパク・低カルシウムで腎臓病のウサギに向く
- オートヘイ(燕麦牧草): 甘い香りと粒(未熟な穂)が特徴。おやつ的に少量使用
- 小麦草(ウィートグラス): 消化酵素が豊富で消化を助ける。少量添加に向く
年齢・状態別の選び方
| 状態 | 主食 | 補助 |
|---|---|---|
| 子ウサギ(〜6ヶ月) | アルファルファ | チモシー少量 |
| 成体(6ヶ月〜5年) | チモシー1番or2番刈り | オーチャード混合 |
| シニア(5年以上) | チモシー2番刈り(柔らかめ) | アルファルファ少量で栄養補助 |
| 肥満気味 | チモシー1番刈り中心 | ペレット削減 |
| 腎臓病 | バミューダグラスまたは低Ca牧草 | 獣医師の指示に従う |
ブリちょくの小動物カテゴリでウサギを出品・購入する際にも、こうした牧草の知識は飼育環境の説明に役立ちます。健康なウサギの背景には適切な牧草管理があることを覚えておきましょう。
牧草の給与量と保存
給与量
「体格の大きさと同等」の牧草を毎日新鮮な状態で与えるのが目安です。実際には、ウサギが食べ残さない量で常時牧草箱が空にならない状態を保つことが理想です。食べ残しは毎日新しいものと入れ替えましょう。
牧草は湿気・直射日光・害虫に弱いです。購入後は風通しの良い涼しい場所(冷蔵は不要)で、紙袋や通気性のある袋に入れて保存します。ビニール袋での密封は湿気でカビが生えるため避けましょう。
開封後は1〜2週間以内に使い切るのが理想で、古くなって香りが薄れた牧草は嗜好性が下がります。大袋より少量パックを頻繁に購入する方が新鮮さを保てます。
牧草を食べない場合の対策
食の細い個体や牧草が好きでない場合の対策: