爬虫類飼育に必要な許可と届出まとめ|特定動物・CITES
爬虫類の飼育に必要な許可と届出を整理します。特定動物は2020年6月から愛玩目的の新規飼育が原則禁止で、ワニ目全種が対象です。CITES附属書I・II、種の保存法の登録票、外来生物法のカミツキガメも解説します。

この記事のポイント
爬虫類の飼育に必要な許可と届出を整理します。特定動物は2020年6月から愛玩目的の新規飼育が原則禁止で、ワニ目全種が対象です。CITES附属書I・II、種の保存法の登録票、外来生物法のカミツキガメも解説します。
関連品種
爬虫類の飼育を始める前に、法律上の規制を理解しておくことは飼育者の義務です。日本では、特定の爬虫類の飼育には許可が必要であり、国際的な取引規制(CITES)の対象となる種も多く存在します。知らずに法律を犯してしまうと罰則を受ける可能性があります。この記事では、爬虫類飼育に関連する日本の法律を整理します。
爬虫類飼育に関わる関連法令の早見表
| 法律 | 主な対象 | 規制内容 |
|---|---|---|
| 動物愛護管理法(特定動物) | ワニ目全種・ドクトカゲ・大型ニシキヘビ・毒蛇など | 2020年6月〜愛玩目的の新規飼育禁止(既存は許可を受けて継続可) |
| ワシントン条約(CITES) | 附属書I/IIの多数の種 | 国際取引に許可。附属書Iは商業取引が原則禁止 |
| 種の保存法 | 国際希少種(CITES附属書I等) | 国内譲渡に環境省登録・登録票が必要 |
| 外来生物法 | カミツキガメ・グリーンアノール等 | 飼育・運搬・輸入が原則禁止(既存は許可を受けて継続可) |
| 自治体条例・管理規約 | 集合住宅など | 飼育禁止の場合あり・事前確認を |
※アカミミガメ(ミドリガメ)は2023年6月から条件付特定外来生物(家庭飼育は可、販売・放出が禁止)。
特定動物制度
動物愛護管理法で指定された「特定動物」は、人の生命や身体に危害を加えるおそれがある動物です。2020年6月の法改正により、特定動物は愛玩目的での新規飼育が原則禁止されました。
爬虫類の特定動物には以下が含まれます。ワニ目全種(アリゲーター、クロコダイル、ガビアルなど)、ドクトカゲ科(アメリカドクトカゲ、メキシコドクトカゲ)、ニシキヘビ科の一部(アミメニシキヘビ、アフリカニシキヘビなど体長がおおむね3mを超える種)、ボア科の一部、毒蛇の多くの種類などです。
2020年6月1日より前から許可を受けて飼育していた個体は、引き続きその許可のもとで飼育を続けられます。ただし、繁殖や新たな個体の取得は認められません。飼育施設の基準(逸走防止措置、マイクロチップ装着など)も厳格に定められています。
CITES(ワシントン条約)
CITES(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)は、野生動植物の国際取引を規制する条約です。多くの爬虫類がCITES附属書に掲載されており、輸出入には許可が必要です。
附属書I: 絶滅のおそれが最も高い種で、商業目的の国際取引は原則禁止です。ガラパゴスリクイグアナ、インドホシガメ(2019年にIIからI に移行)などが含まれます。
附属書II: 取引を規制しなければ絶滅のおそれがある種で、輸出国の許可があれば取引可能です。多くのカメレオン、トカゲモドキ属(Goniurosaurus、日本産種を除く。ヒョウモントカゲモドキは対象外)、ボア・パイソン類などが含まれます。国内での売買に種の保存法の登録は不要です(登録が必要なのは附属書I掲載種などの国際希少野生動植物種)。
附属書III: 一部の国が自国の保護のために掲載を要請した種です。
国内で流通している爬虫類の多くは附属書IIの種で、正規の輸入手続きを経て流通しています。購入時には合法的に入手された個体であることを確認しましょう。
種の保存法
絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)は、国内希少野生動植物種と国際希少野生動植物種を保護する法律です。
CITES附属書Iに掲載されている種の多くは「国際希少野生動植物種」に指定されており、国内での譲渡・引渡しには環境省への登録が必要です。登録された個体には登録票が発行され、譲渡の際には登録票も一緒に引き渡す必要があります。
外来生物法
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)で指定された爬虫類は、飼育・運搬・輸入が原則禁止です。
爬虫類では、カミツキガメ、アカミミガメ(ミドリガメ。2023年6月から条件付特定外来生物。一般家庭でのペット飼育は新規取得も含め届出不要で可能だが、放出・販売・有償譲渡が禁止)、グリーンアノール、タイワンスジオなどが特定外来生物に指定されています。アカミミガメ以外の特定外来生物は、指定前から飼育していた個体に限り、環境大臣の許可を受ければ継続飼育が可能ですが、新たに飼い始めることは禁止されています。
地方自治体の条例
都道府県や市町村によっては、独自の動物飼育に関する条例が定められている場合があります。特に集合住宅やマンションでは管理規約で爬虫類の飼育が禁止されていることもあるため、事前に確認しましょう。
購入時の確認事項
爬虫類を購入する際には、以下の点を確認することをおすすめします。
販売者が動物取扱業の登録を受けているか。個体が合法的に入手されたものであるか(CITES関連の書類)。特定動物に該当しないか。外来生物法の対象でないか。必要な場合、種の保存法の登録票があるか。
これらを確認することで、法律を遵守した安心の飼育が始められます。
ブリちょくで購入する際の確認
ブリちょくでは、ブリーダーは登録時に運営の審査を受け、動物取扱業の対象カテゴリでは登録証・登録番号・有効期限が確認されています。ただし個々の取引や個体の適法性をブリちょくが保証するものではないため、個体の出自や必要書類は購入前にブリーダーへ確認しましょう。
2026年の法改正のポイント
近年、爬虫類に関する法規制は強化の傾向にあります。特にCITES(ワシントン条約)の附属書改正により、以前は自由に売買できた種が規制対象になるケースが増えています。2026年現在、特定動物に指定されているワニ目全種(体長を問わず)、毒ヘビ類は一般家庭での飼育が原則禁止されています。飼育を始める前には必ず最新の法令を確認し、不明点は自治体の動物愛護担当窓口に問い合わせましょう。 違法に持ち込まれた個体を知らずに購入してしまうと、飼い主側も罰則の対象になる可能性があるため、購入先の信頼性を十分に確認することが自己防衛のためにも重要です。合法的なルートで繁殖されたCB個体を選ぶことが、安全な爬虫類飼育の基本です。

