ライブロックは海水魚・サンゴ水槽の生物濾過の要です。必要量の計算方法・天然岩と人工岩の違い・形状による水流への影響・効果的な配置パターンまで、立ち上げ前に知っておくべき知識を解説します。
この記事のポイント
ライブロックは海水魚・サンゴ水槽の生物濾過の要です。必要量の計算方法・天然岩と人工岩の違い・形状による水流への影響・効果的な配置パターンまで、立ち上げ前に知っておくべき知識を解説します。
ライブロック(Live Rock)は、海中から採取された多孔質の岩石で、表面・内部にバクテリア・微生物・石灰藻・海藻・スポンジなどの生物が付着しています。海水魚・サンゴ水槽でライブロックを使用する主な目的は「生物濾過」と「景観・生息環境の提供」の2点です。
多孔質の構造内には好気性バクテリアと嫌気性バクテリアの両方が定着し、アンモニア→亜硝酸→硝酸塩の分解に加え、硝酸塩の脱窒(窒素への分解)まで行います。これにより、硝酸塩の蓄積を抑えた水質を維持しやすくなります。
一般的なガイドラインは「水槽容量1リットルあたり100g〜200gのライブロック」です。例えば200リットルの水槽なら20〜40kgが目安となります。
ただし、ライブロックの質(多孔質度・生物密度)や水槽のシステム(プロテインスキマーの能力・水流量)によって必要量は変わります。スキマーが強力であれば少量でも維持できますし、密度の高い多孔質のライブロックは少量でも高い濾過能力を発揮します。
過剰なライブロックは水流の妨げになり、デッドゾーン(淀み)を作る原因にもなるため、多ければ良いというわけではありません。
天然ライブロック: 採取直後から豊富な生物相を持ち、立ち上げが速い反面、ヒトデ・ウミケムシ・カーリー(アネモネ)などの害生物を持ち込むリスクがあります。検疫(キュアリング)が必須です。
人工ライブロック(セラミック製・サンゴ砂固化型): 害生物のリスクがなく、形状が自由で組み上げやすい。ただし立ち上げ初期は生物相が少なく、ライブロックとしての効果が出るまでに時間がかかります(6〜12ヶ月程度)。天然ライブロックを少量混ぜることでシーディングを加速できます。
ドライロック: 完全に乾燥・殺菌処理されたもの。人工岩と同様、立ち上げに時間を要しますが安全性が高いです。
天然ライブロックには搬送中に死滅した生物が付着しており、これが腐敗して水質を悪化させます。水槽に入れる前に2〜4週間のキュアリングが必要です。
キュアリング済み・害生物除去済みと表記された商品を購入すれば、この手順を省略できます。
ライブロックの配置は水流と見た目の両方に影響します。
アーチ・洞窟型配置: ライブロックを組み上げてアーチ状の構造物を作ると、ヤッコ・ハナゴイなどが住み着く隠れ家となり、水流が下部を通ることでデッドゾーンを防ぎます。
壁面を離す: ガラス面と接触していると澱みやすく、コケの原因にもなります。5cm以上の隙間を確保しましょう。
複数の高さ: サンゴを置く場合は、ポジションごとに光量が異なるため、フラグラックを組み込んだ階段状のレイアウトにするとサンゴ管理がしやすくなります。
ブリちょくで海水魚を探す
認証済みブリーダーから直接購入できます
この記事に関連する海水魚の出品をブリちょくで探してみましょう。認証済みブリーダーから直接購入できます。
水槽の立ち上げはライブロックの選定から始まります。質の高い素材を選び、適切にキュアリングすることが、長期安定したリーフタンクへの第一歩です。