犬の飼育や繁殖に関する情報を読んでいると、専門用語が多くて戸惑うことがあります。ここでは犬に関する重要な用語を「健康・医療」「繁殖」「しつけ・行動」「食事・栄養」の4カテゴリに分けて解説します。
健康・医療の用語
- 混合ワクチン(コアワクチン): ジステンパー・パルボウイルス・アデノウイルスなど致死率の高い感染症を予防する注射。5種・6種・8種などがある
- ノンコアワクチン: レプトスピラ・ボルデテラなど、生活環境に応じて追加接種するワクチン
- 狂犬病予防接種: 法律で年1回の接種が義務づけられている。未接種は罰則の対象
- フィラリア(犬糸状虫症): 蚊を媒介にして心臓や肺動脈に寄生する線虫の感染症。予防薬で防げる
- ノミ・マダニ予防: スポットオン剤・チュアブル錠で定期投与する外部寄生虫対策
- 去勢手術(オス): 精巣を摘出する手術。精巣腫瘍・マーキング・マウンティングの予防効果がある
- 避妊手術(メス): 卵巣・子宮を摘出する手術。子宮蓄膿症・乳腺腫瘍のリスクを大幅に下げる
- マイクロチップ: 体内に埋め込む個体識別用ICチップ。2022年6月から販売業者による装着が義務化
- パテラ(膝蓋骨脱臼): 膝のお皿がずれる疾患。小型犬に多く、グレード1〜4で分類される
- 股関節形成不全(HD): 大型犬に多い股関節の構造異常。遺伝的要因と環境要因がある
- 歯周病: 歯垢・歯石の蓄積による歯茎の炎症。3歳以上の犬の大半が罹患
- アトピー性皮膚炎: 環境アレルゲン(ハウスダスト・花粉等)に対する慢性的な皮膚の過敏反応
- 甲状腺機能低下症: 甲状腺ホルモンの分泌が減少し、肥満・脱毛・活動性の低下をきたす
- てんかん: 脳の異常な電気活動による発作。特発性てんかんは原因不明で遺伝的素因が疑われる
繁殖の用語
- JKC(ジャパンケネルクラブ): 日本の犬籍登録団体。血統書を発行する
- 血統書(血統証明書): 犬の3代前までの祖先情報を記録した公式書類
- チャンピオン(CH): ドッグショーで規定の成績を収めた犬に与えられる称号
- スタンダード(犬種標準): 各犬種の理想的な体型・毛色・性格を定義した基準
- ブリードタイプ: ドッグショー向けのスタンダードに近い体型を重視した繁殖方針
- ペットタイプ: ショー向けの厳密なスタンダードよりも性格や健康を重視した繁殖方針
- ヒート(発情期): メス犬の発情周期。通常6〜8ヶ月ごとに訪れ、約3週間続く
- 交配(マッティング): 繁殖を目的としたオスとメスの交尾
- 妊娠期間: 犬の妊娠期間は約63日(58〜68日)
- 帝王切開: フレンチブルドッグなど頭部が大きい犬種は自然分娩が困難で手術が必要なことが多い
- インブリード(近親交配): 近い血縁関係の犬同士の交配。遺伝疾患リスクが高まる
- アウトクロス(異系交配): 血縁関係の遠い犬同士の交配。遺伝的多様性を確保する方法
- 遺伝子検査: PRA(進行性網膜萎縮)やDM(変性性脊髄症)などの遺伝疾患を事前に検査する
しつけ・行動の用語
- 社会化(ソーシャライゼーション): 生後3〜14週齢の「社会化期」に、さまざまな人・犬・環境に慣れさせること
- ポジティブトレーニング: 望ましい行動を褒めて強化する訓練方法。罰を使わない
- クリッカートレーニング: 「カチッ」という音で正しい行動の瞬間を伝え、報酬と結びつける訓練法
- クレートトレーニング: クレート(ケージ)を犬の安心できる場所として教える訓練
- リーダーウォーク: 飼い主の横を落ち着いて歩けるようにする散歩訓練
- マテ・オスワリ・フセ: 基本的な服従コマンド。まずこの3つをマスターすることが推奨される
- 分離不安: 飼い主と離れると過度に不安になり、吠え・破壊行動・粗相を起こす状態
- カーミングシグナル: あくび・目をそらす・舌なめずりなど、犬がストレスを示すボディランゲージ
- マーキング: 電柱などに少量の尿をかけて自分のテリトリーを主張する行動
- マウンティング: 他の犬や人の体にまたがる行動。支配行動・興奮・ストレスなど原因はさまざま
- 噛み癖(甘噛み): 子犬の歯の生え変わり時期に見られる。放置すると成犬になっても続くことがある
食事・栄養の用語
- 総合栄養食: 水とそのフードだけで必要な栄養素をすべて摂取できるフード。AAFCO基準に基づく
- 一般食(副食): 総合栄養食の基準を満たさないフード。おかず的に使う
- ドライフード: 水分含有量10%以下の固形フード。歯石予防効果がある
- ウェットフード: 水分含有量75%以上の缶詰・パウチ。嗜好性が高い
- グレインフリー: 穀物(小麦・トウモロコシ・米等)を使用していないフード
- ヒューマングレード: 人間の食品基準で製造されたフード
- AAFCO(米国飼料検査官協会): ペットフードの栄養基準を策定する国際的な団体
- BCS(ボディコンディションスコア): 犬の体型を1〜9の段階で評価するスケール。4〜5が理想体型
- 手作り食: 飼い主が食材から調理するフード。栄養バランスの知識が必要
- 除去食試験: 食物アレルギーの原因特定のため、限定された原材料のフードを8〜12週間与える検査
## しつけ・トレーニングの用語
- クリッカートレーニング: 金属板の音(カチッ)を使い、正しい行動の瞬間を正確にマーキングするトレーニング方法
- リーダーウォーク: 犬が飼い主の隣を歩く散歩の基本。引っ張り癖の矯正に使われる
- タイムアウト: 問題行動が起きた際に、犬を一時的に刺激のない場所に隔離する方法
- デセンシタイゼーション(脱感作): 苦手な刺激に少しずつ慣れさせていくトレーニング。音恐怖症や分離不安の改善に用いる
- カウンターコンディショニング: 嫌な刺激と好ましい経験(おやつ等)を同時に提示し、感情的な連想を変える方法
- マーカートレーニング: 「よし!」「Good!」などの言葉やクリッカーで正しい行動を即座に印付けする方法
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