メインコンテンツへスキップデグーの飼い方ガイド|頭が良くて懐きやすい南米の小動物 | ブリちょく小動物| ✍️ ブリちょく編集部
デグーの飼い方ガイド|頭が良くて懐きやすい南米の小動物
デグーはチリ原産の知的な小動物。社会性が高く懐きやすい特性と、デグー特有の糖代謝異常に注意が必要な餌管理、ケージ設備・運動の与え方まで解説。デグーの基本情報と特徴 デグー(Octodon degus)はチリのアンデス山脈麓に生息する草食性の齧歯類で、「チリのリス」や「南米の哲学者」とも称される知能の高い動物です。…
この記事のポイント
デグーはチリ原産の知的な小動物。社会性が高く懐きやすい特性と、デグー特有の糖代謝異常に注意が必要な餌管理、ケージ設備・運動の与え方まで解説。デグーの基本情報と特徴 デグー(Octodon degus)はチリのアンデス山脈麓に生息する草食性の齧歯類で、「チリのリス」や「南米の哲学者」とも称される知能の高い動物です。…
デグーの基本情報と特徴
デグー(Octodon degus)はチリのアンデス山脈麓に生息する草食性の齧歯類で、「チリのリス」や「南米の哲学者」とも称される知能の高い動物です。野生では数十頭規模の群れを形成し、巣穴を掘り合い複雑な社会構造を持って生活しています。その知能はモルモットやウサギを凌ぐともいわれ、名前を覚えたりパズルおもちゃを解いたりする能力を持ちます。
- 原産地:チリ(アンデス山脈の乾燥地帯・標高400〜3,000m)
- 体長:15〜20cm(尾除く)、尾は体長とほぼ同程度
- 体重:170〜300g
- 寿命:6〜8年(適切な飼育下では10年を超えることも)
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ブリちょく編集部
生体の飼育情報を専門に扱うブリちょく編集部。獣医療・繁殖の各分野を取材し、初心者にも分かりやすい記事をお届けします。
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食性:草食性(牧草・葉・茎・種・少量の野菜)活動時間:昼行性(人の生活リズムに合いやすい)昼行性であることはペットとして大きなメリットで、日中の愛らしい行動や砂浴びの様子を観察しやすく、夜間の騒音に悩まされることもほとんどありません。
最重要ルール:糖分は厳禁
デグー飼育で絶対に覚えておくべきことが糖分の厳禁です。デグーはインスリンの分泌・調節機能が不完全で、ほんの少量の糖分(砂糖・果糖・ぶどう糖)でも糖尿病を引き起こします。これはデグーという種の生物学的特性であり、「少量なら大丈夫」という認識が重篤な疾患につながります。
与えてはいけない食品:
- 砂糖・果糖・糖蜜・蜂蜜を含むすべての食品
- 甘い果物(バナナ・ブドウ・リンゴ・イチゴなど)
- 市販のハムスター・モルモット用おやつ(多くが糖分を含む)
- 過剰な穀物類(デンプンも糖代謝に影響)
糖尿病になると白内障(目が白く濁る)・多飲多尿・体重減少などが現れ、治療が困難になります。餌のパッケージに「砂糖・糖蜜・果実エキス」の表記がないかを必ず確認する習慣をつけましょう。
飼育環境の整え方
ケージ選び
デグーは上下運動が好きな活発な動物です。最低でも幅60cm×奥行60cm×高さ90cm以上を用意しましょう。金属格子の間隔は1cm以下が理想で、広いと脱走・足の挟み込み事故が起きます。デグー専用またはチンチラ用ケージが最適です。
床材
ペーパーチップや圧縮木材チップを5cm以上の厚みで敷きます。スノコ床は足が挟まりやすく骨折リスクがあるため非推奨です。週1〜2回の全交換を目安に清潔を保ちましょう。
砂浴び
チンチラと同様、砂浴びで皮脂や汚れを除去し毛並みを健康に保ちます。チンチラ用の微粒子砂を専用容器に入れ、週2〜3回・1回20〜30分ほど与えます。長時間の砂浴びは皮膚乾燥を招くため適度に管理してください。
回し車・おもちゃ
直径25〜30cm以上のソリッドタイプ(メッシュ・格子状は足が挟まる)の回し車を必ず設置します。デグーの運動量は多く、一晩で数kmを走ることもあります。かじり木・木製おもちゃ・ハンモックなどで環境を豊かにするエンリッチメントも重要です。
温湿度管理
アンデスの乾燥した高地出身のため、高温多湿の日本の夏が大の苦手です。適温は18〜25℃・湿度40〜60%が目安。28℃を超えると熱中症リスクが高まるため、夏はエアコン管理が必須です。
食事管理の基本
主食:牧草(チモシー)
食事の70%以上を占める主役です。常時ケージ内に補充し、自由に食べられる状態を保ちます。一番刈りは茎が硬く歯の磨耗に最適ですが、嗜好性が低い場合は二番刈りと混ぜて慣らしましょう。
補助食:専用ペレット
デグー専用の無糖ペレットを1日5〜10g(体重の3%目安)与えます。原材料表示を確認し、砂糖・糖蜜・果実粉末が含まれていないものを選ぶことが大前提です。ペレットの与えすぎは牧草摂取量の低下につながるため、あくまで補助的に使います。
野菜・ハーブ
チンゲン菜・小松菜・タンポポの葉・パセリ・乾燥ローズヒップなど、糖分の少ない葉物を週2〜3回少量与えます。にんじんや根菜類は糖分がやや高めなので、与えるとしても極少量に留めましょう。
おやつ
かぼちゃの種・アマランサス・乾燥ハーブなど無糖のものを少量。コミュニケーションツールとして使うのが理想で、毎日与えるより「特別なとき」に使う方が懐かせる効果も高まります。
社会性となつかせ方
複数飼育のすすめ
デグーは群れで生活する動物です。単独飼育では慢性的なストレスから毛を引き抜く・同じ場所をぐるぐる回るといった行動異常が現れやすくなります。2〜3頭での飼育を強くおすすめします。
新しい個体を迎える際は隣のケージで1〜2週間かけて匂いに慣れさせ、その後監視下で対面を試みましょう。繁殖を望まない場合は同性同士か、去勢・避妊手術を検討してください(特にオスの去勢は比較的シンプルな手術です)。
なつかせるステップ
1. 最初の3〜7日はケージ越しに穏やかに話しかけ、人の存在に慣れさせる
2. ケージ扉を開けて手だけ差し入れ、匂いを覚えてもらう
3. 手のひらに乗せたおやつ(種など)を自発的に取りに来るのを待つ
4. 手に乗ってきたら短時間だけ抱き上げる練習をする
5. 部屋んぽ(安全な部屋での放牧)で一緒に遊ぶ時間を設ける
デグーは名前を覚える能力があります。日々呼びかけを繰り返すことで、名前に反応して近づいてくるようになります。焦らずデグーのペースに合わせることが、信頼関係構築の最大のコツです。
健康管理と注意すべき疾患
糖尿病:最も多い疾患。白内障・多飲多尿・体重減少が主な症状。砂糖の完全排除が唯一の予防策です。
不正咬合:歯が正常に咬み合わなくなる病気。食欲低下・よだれ・体重減少が現れます。十分な牧草摂取とかじり木の提供が予防になります。
熱中症:気温28℃超で発症リスクが跳ね上がります。ぐったりしている・呼吸が速い場合はすぐ涼しい場所へ移し、動物病院へ連絡してください。
毛並みトラブル・脱毛:湿度過多・砂浴び不足・ストレスが原因になります。真菌感染(カビ)が疑われる場合は自己判断せず、動物病院での診断を受けましょう。
デグーを診られる獣医師はまだ多くないため、エキゾチックアニマル対応の動物病院を事前にリサーチしておくことを強くおすすめします。体重測定・歯・目・毛並みの日常的なチェックを習慣にすることが、早期発見につながります。
まとめ
デグーは高い知能・豊かな社会性・昼行性という三拍子そろったコンパニオンアニマルです。「糖分厳禁」という最重要ルールを守り、牧草中心の食事・十分な運動スペース・定期的な砂浴びを提供することで、6〜8年、条件次第では10年以上のパートナーとして共に過ごせます。迎える前に専門ブリーダーから健康状態・親個体の情報をしっかり確認し、デグーとの充実した生活をスタートさせてください。