ジオファーガス(アースイーター)の飼育ガイド|砂食い行動・水質・繁殖の基本
南米の淡水シクリッド「ジオファーガス(アースイーター)」の飼育方法を解説。砂を口に含んで食物を探す特徴的な行動、必要な底砂・水質・混泳条件、繁殖方法まで網羅した実践ガイドです。ジオファーガスとはどんな魚か ジオファーガス属(Geophagus spp.)はギリシャ語で「大地を食べる者」を意味し、底砂を口いっぱいに…

この記事のポイント
南米の淡水シクリッド「ジオファーガス(アースイーター)」の飼育方法を解説。砂を口に含んで食物を探す特徴的な行動、必要な底砂・水質・混泳条件、繁殖方法まで網羅した実践ガイドです。ジオファーガスとはどんな魚か ジオファーガス属(Geophagus spp.)はギリシャ語で「大地を食べる者」を意味し、底砂を口いっぱいに…
ジオファーガスとはどんな魚か
ジオファーガス属(Geophagus spp.)はギリシャ語で「大地を食べる者」を意味し、底砂を口いっぱいに含んでエラからこし出す独特の採食行動が名前の由来です。南米のアマゾン川・オリノコ川流域に広く分布し、アクアリウムで人気の高い種にはG. brasiliensis(ブラジリエンシス)・G. surinamensis(スリナメンシス)・G. steindachneri(スタインダクネリ)・G. altifrons(アルティフロンス)などがいます。体長は種によって8〜30 cmと幅があり、入門種のブラジリエンシスは比較的丈夫で飼いやすいとされます。
砂食い行動に対応した底砂の選び方
細目の砂(0.5〜1 mm)が必須です。礫や大粒砂では砂を口に含めず採食行動が阻害され、ストレスや吻の損傷につながります。白川砂・けい砂・アクアリウム用プレイサンドなど、角の尖っていない丸みのある粒状のものを選びます。砂の厚みは3〜5 cm程度とし、嫌気層の発生を防ぐために底面の通気を確保します。砂の巻き上げで機材が詰まらないよう、スポンジプレフィルターを吸水口に装着しましょう。
水質管理:軟水〜弱酸性が基本
原産地の多くが軟水の河川であることから、pH 6.5〜7.5・硬度 5〜12 dGH・水温 26〜30℃が適正レンジです。G. brasiliensisなど一部の種はpH 7.5〜8.0の中硬水でも対応できますが、スタインダクネリなど上流産の種は軟水・弱酸性が重要です。アンモニア・亜硝酸をゼロに保つための十分なろ過能力(水量の8〜10倍/時)と週1回25〜30%の水換えを基本とします。
水槽サイズと混泳
中型種(15〜20 cm)なら90 cm以上、大型種(25 cm超)は120 cm以上が推奨です。同種・同属の複数飼育では縄張り争いが起きやすいため、1対もしくは十分な隠れ場所(大きな流木・岩)を用意してグループ飼育します。混泳相手としてはシルバーアロワナ・レッドテールキャットなど同程度のサイズの中〜大型魚、または小型テトラ系(ただしジオファーガスの口に入らないサイズ)が候補です。縄張り意識が強い繁殖期は単独飼育か広い水槽での複数飼育が安全です。
給餌:雑食性・バラエティを重視
底生食物を中心とした雑食性で、顆粒状の沈下性フード・冷凍赤虫・ブラインシュリンプ・冷凍ミジンコ・野菜(小松菜・ほうれん草)が主食候補です。浮上性フードは底砂の中を探す採食行動に合わず食べ残しが増えるため、沈下性フードを選びましょう。1日2〜3回・5分以内に食べ切る量を目安にし、底砂の目詰まりを防ぐため余ったフードはスポイトで除去します。
繁殖:マウスブルーダー種が多い
ジオファーガスの多くは卵を受精後しばらく底砂上でペアが守り、その後メスまたはペア双方が卵を口内で保護するマウスブルーダー(口内保育)の行動をとります。繁殖のサインはペアの形成・底砂のすり鉢状の掘り起こし・他個体への攻撃性増大です。繁殖水槽は他個体のいない環境か仕切りを設置した広い水槽で行い、孵化から約7〜10日後に稚魚が自泳を始めます。稚魚の初期飼料はブラインシュリンプノープリウスや微粉末フードが適しています。
