犬のマイクロチップ登録ガイド|義務化の概要と手続きの流れ
2022年に義務化された犬のマイクロチップ装着・登録制度の概要から、環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」での手続き、装着費用、所有者変更の方法まで分かりやすく解説します。マイクロチップ義務化の概要 2022年6月に改正動物愛護管理法が施行され、ブリーダーやペットショップなどの第一種動物取扱業者から犬・猫を購入…

この記事のポイント
2022年に義務化された犬のマイクロチップ装着・登録制度の概要から、環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」での手続き、装着費用、所有者変更の方法まで分かりやすく解説します。マイクロチップ義務化の概要 2022年6月に改正動物愛護管理法が施行され、ブリーダーやペットショップなどの第一種動物取扱業者から犬・猫を購入…
マイクロチップ義務化の概要
2022年6月に改正動物愛護管理法が施行され、ブリーダーやペットショップなどの第一種動物取扱業者から犬・猫を購入・譲渡する場合、マイクロチップの装着が義務化されました。施行から3年以上が経過した2026年現在、この制度はすでに広く定着しています。既に飼育している犬・猫については努力義務にとどまっていますが、将来的に義務化の範囲が拡大する可能性もあり、早めの対応が推奨されています。
対象者と義務の内容
- ブリーダー・ペットショップ等(第一種動物取扱業者):販売前にマイクロチップを装着・登録することが義務
- 一般の飼い主(既存飼育犬猫):装着・登録は努力義務(罰則なし)
- 新たに犬・猫を迎える飼い主:ブリーダー等から購入する場合、登録情報の変更(所有者情報の更新)が義務
マイクロチップの装着自体はブリーダー・販売者が行うため、飼い主が行う主な作業は「所有者情報の変更登録」です。この変更を怠ると義務違反となるため、引き渡しを受けてから30日以内に手続きを行いましょう。
マイクロチップとは何か
マイクロチップは、直径1〜2mm・長さ8〜12mm程度の円筒形のチップで、犬・猫の首の後ろ側の皮下に専用の注射器で埋め込まれます。ISO規格(ISO11784/11785)に準拠した15桁のID番号が記録されており、専用リーダーで非接触に読み取ることができます。
このIDは環境省が運営するデータベースに登録されており、迷子・事故・災害時に保護した機関が飼い主を特定する手がかりになります。チップ自体は電池不要の受動型ICタグで、半永久的に機能します。犬の体への負担も最小限で、装着後に体調が大きく変化することはほとんどありません。
首輪や迷子札は外れることがありますが、マイクロチップは体内に埋め込まれるため紛失の心配がない点が最大のメリットです。東日本大震災をはじめ、近年相次ぐ自然災害の現場でも、マイクロチップによって飼い主と再会できた事例が数多く報告されています。
飼い主がするべき手続き
新たに犬・猫を迎えた場合(ブリーダー等から購入)
ブリーダー側がマイクロチップを装着・登録済みの個体を引き渡します。飼い主は以下の手続きが必要です。
- ブリーダーから「登録証明書」(マイクロチップ番号と暗証記号が記載されたもの)を受け取る
- 環境省の「犬と猫のマイクロチップ情報登録」サイト(指定登録機関:日本獣医師会)にアクセスする
- 飼い主変更の申請を行う(ブリーダーが登録している所有者情報を自分の情報に更新)
- 手数料:オンライン手続で1頭につき400円(2024年4月1日以降の額)
手続きはすべてオンラインで完結し、役所に出向く必要はありません。変更登録には登録証明書に記載された暗証記号が必要なため、引き渡しの際に登録証明書を必ず受け取ってください。
既に飼育している犬・猫に新たに装着する場合
- かかりつけの動物病院でマイクロチップを装着してもらう(費用は病院により異なるが、一般的に3,000〜6,000円程度)
- 「犬と猫のマイクロチップ情報登録」で登録を行う(オンライン手数料400円。獣医師が発行する「マイクロチップ装着証明書」が必要)
- 狂犬病予防法に基づく市区町村への犬の登録とは別の手続きである点に注意
なお、装着は獣医師(または獣医師の指示のもとで愛玩動物看護師)が行う獣医療行為です。自己処置は絶対に行わないでください。
狂犬病登録との違いと関係
よく混同されるのが、マイクロチップ登録と狂犬病予防法に基づく犬の登録(鑑札)です。この2つは別の制度で、原則としてそれぞれの手続きが必要です(下記の特例に参加する市区町村を除く)。
| 項目 | マイクロチップ登録 | 狂犬病登録(鑑札) |
|---|---|---|
| 根拠法 | 動物愛護管理法 | 狂犬病予防法 |
| 登録先 | 環境省「犬と猫のマイクロチップ情報登録」(指定登録機関) | 居住市区町村 |
| 対象 | 犬・猫 | 犬のみ |
| 費用 | 400円(オンライン) | 市区町村により異なる(3,000円前後) |
| 毎年の手続き | 不要 | 狂犬病予防注射の接種・申告が毎年必要 |
2022年6月施行の改正動物愛護管理法により、マイクロチップ登録と市区町村への犬の登録を一本化する仕組み(狂犬病予防法の特例)が導入され、2026年現在、対応する自治体は段階的に拡大しています。ただし、すべての市区町村で自動連携されるわけではないため、お住まいの自治体が一本化に対応しているか事前に確認し、未対応の場合はマイクロチップ登録を行ったうえで市区町村に別途届け出る必要があります。手続きの流れを正確に理解しておきましょう。
登録後の情報管理
マイクロチップは装着して終わりではありません。登録情報が常に最新の状態でなければ、いざというときに役立ちません。
引っ越し・連絡先変更時 住所や電話番号が変わった場合は速やかに「犬と猫のマイクロチップ情報登録」で登録事項の変更を届け出ます。古い情報のままでは、保護施設が迷子犬を発見しても連絡がとれません。
里親譲渡・個人間での売買時 個人間で犬・猫を譲渡した場合も、所有者の変更登録が必要です。譲渡した側は登録証明書を犬・猫と一緒に渡し、受け取った側が30日以内に変更登録を行います。
死亡時 犬・猫が亡くなった際は、「犬と猫のマイクロチップ情報登録」で死亡の届出を行います。これにより、不要な照会が発生しなくなります。
よくある疑問
マイクロチップが体内で動くことはありますか? まれに装着部位からわずかに移動することがありますが、健康上の問題が生じることはほぼありません。万が一位置がずれていてもリーダーで読み取れる範囲であれば問題なく機能します。
装着は痛いですか? 専用の注射針で刺入するため一瞬の痛みはありますが、通常は鎮静・麻酔なしで行われます。子犬の場合は、混合ワクチンの接種と同時に行うことで負担を軽減できます。
海外に連れて行く場合は? 多くの国がISOマイクロチップを入国要件としています。ただし、読み取り規格の違いや狂犬病予防接種の証明など別途要件があるため、渡航先の動物検疫条件を事前に農林水産省のサイトで確認することを強くおすすめします。
ブリちょくでマイクロチップ登録済み個体を購入する
犬・猫を販売するブリーダーには、改正動物愛護管理法により販売前のマイクロチップの装着・登録が義務づけられています。購入の際は登録証明書を受け取れるか出品ブリーダーに確認しておくと、所有者の変更登録をスムーズに進めることができます。お迎えしたい犬種や猫種から、信頼できるブリーダーを探してみましょう。
法的な義務を果たしながら、登録時に運営の審査を受けたブリーダーから生体を迎えられる——それがブリちょくの目指す直販プラットフォームです。はじめての購入でも、手続きに不安があれば出品ブリーダーに気軽に相談してみてください。