ブリーダーのための遺伝学入門と繁殖計画の立て方|モルフ・血統管理の基礎知識
生体のブリーディングに必要な遺伝学の基礎(優性・劣性・コドミナント遺伝)と、繁殖計画の立て方・血統管理の実践方法を解説します。遺伝学とは何か――ブリーダーが知るべき基礎概念 生体を繁殖させるうえで、遺伝学の知識は欠かせない武器となります。遺伝学とは、生物の形質(見た目や体質)がどのように次世代へ伝わるかを研究する…

この記事のポイント
生体のブリーディングに必要な遺伝学の基礎(優性・劣性・コドミナント遺伝)と、繁殖計画の立て方・血統管理の実践方法を解説します。遺伝学とは何か――ブリーダーが知るべき基礎概念 生体を繁殖させるうえで、遺伝学の知識は欠かせない武器となります。遺伝学とは、生物の形質(見た目や体質)がどのように次世代へ伝わるかを研究する…
関連品種
遺伝学とは何か――ブリーダーが知るべき基礎概念
生体を繁殖させるうえで、遺伝学の知識は欠かせない武器となります。遺伝学とは、生物の形質(見た目や体質)がどのように次世代へ伝わるかを研究する学問です。ブリーダーにとって特に重要なのは「メンデル遺伝」と呼ばれる基本法則です。
すべての生物はDNAという設計図を持ち、その中に遺伝子が含まれています。遺伝子は染色体上に対(ペア)で存在しており、親から子へ半分ずつ受け継がれます。この一対の遺伝子を「アレル(対立遺伝子)」と呼びます。
アレルには「優性(ドミナント)」と「劣性(リセッシブ)」の区別があります。優性アレルは1つあるだけで形質として表れますが、劣性アレルは2つ揃わなければ表現されません。たとえばレオパードゲッコーのアルビノは劣性遺伝子であり、両親から1つずつアルビノ遺伝子を受け取ったときにのみアルビノ個体が生まれます。
モルフとは――遺伝的変異が生む多様な表現形
ペット業界で頻繁に使われる「モルフ(morph)」という言葉は、遺伝的要因によって生じた特定の色彩・模様・体型の変異体を指します。ボールパイソンやレオパードゲッコー、アクアリウム分野ではグッピーやベタなど、多くの種でモルフの概念が活用されています。
モルフは遺伝様式によっていくつかに分類されます。
リセッシブ(劣性遺伝)モルフは、両親双方からその遺伝子を受け取った個体にのみ発現します。アルビノ、ブルーアイルーシスティック(BEL)などが代表例です。外見上は通常の個体でも遺伝子を持っている場合を「ヘテロ接合体(ヘテロ)」と呼び、ブリーダー間では「het アルビノ」のように表記します。
ドミナント(優性遺伝)モルフは、1つの遺伝子があるだけで形質として現れます。スーパー体(ホモ接合体)は2つの遺伝子を持ち、異なる表現型を示すことも多いです。スパイダーやウォーロックなどが例として挙げられます。
コドミナント(共優性遺伝)モルフはドミナントに似ていますが、ヘテロとホモで明確に異なる表現型を示します。モハベのスーパー体がホワイトスネークになるのが典型例です。

