新しい生体の検疫(トリートメント)入門|既存個体を守る隔離管理
新しく迎えた生体の検疫(トリートメント)の基本を解説。隔離期間の目安、観察すべきポイント、薬浴の方法、既存の個体への感染を防ぐための衛生管理のコツをまとめました。なぜ検疫が必要なのか 新しい生体を迎えるとき、最も見落とされやすいのが「検疫(トリートメント)」の工程だ。見た目が健康そうに見える個体でも、輸送ストレス…

この記事のポイント
新しく迎えた生体の検疫(トリートメント)の基本を解説。隔離期間の目安、観察すべきポイント、薬浴の方法、既存の個体への感染を防ぐための衛生管理のコツをまとめました。なぜ検疫が必要なのか 新しい生体を迎えるとき、最も見落とされやすいのが「検疫(トリートメント)」の工程だ。見た目が健康そうに見える個体でも、輸送ストレス…
なぜ検疫が必要なのか
新しい生体を迎えるとき、最も見落とされやすいのが「検疫(トリートメント)」の工程だ。見た目が健康そうに見える個体でも、輸送ストレスによる免疫低下、潜伏期間中の病原菌・寄生虫の保有、水質・温度環境の急変による発症リスクを抱えている。
特にサンゴや海水魚においては、白点病(Cryptocaryon irritans)やベルベット病(Amyloodinium ocellatum)のような寄生虫疾患が、既存の水槽に持ち込まれると短期間で全滅に至ることがある。一匹の見落としが、長年育てたコレクションを一夜で失う原因になる。検疫は「念のため」ではなく、責任ある飼育の前提条件だ。
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検疫期間と設備の基本
隔離期間の目安
検疫水槽の最低要件
別系統のろ過・水を使用することが大前提。本水槽と水を共有した時点で検疫の意味は失われる。
- 専用水槽: 本水槽とは完全に分離。フィルター・ポンプ・ネット類は共有しない
- スポンジフィルター: バクテリアが定着しやすく、薬浴時にダメージが少ない
- 底砂なし: 病原菌や卵が砂中に隠れるのを防ぎ、糞の観察・清掃がしやすい