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猫の避妊・去勢手術ガイド|最適な時期・費用・術後ケアの完全マニュアル
猫の避妊・去勢手術について詳しく解説。手術のメリット・デメリット、適切な時期、費用の目安、術後ケアの方法を紹介します。猫の避妊・去勢手術は、繁殖管理と健康維持の両面で非常に重要な医療行為です。日本では毎年多くの猫が殺処分されている現状があり、不用意な繁殖を防ぐことは飼い主の重要な責任です。また、手術には病気の予防…
この記事のポイント
猫の避妊・去勢手術について詳しく解説。手術のメリット・デメリット、適切な時期、費用の目安、術後ケアの方法を紹介します。猫の避妊・去勢手術は、繁殖管理と健康維持の両面で非常に重要な医療行為です。日本では毎年多くの猫が殺処分されている現状があり、不用意な繁殖を防ぐことは飼い主の重要な責任です。また、手術には病気の予防…
猫の避妊・去勢手術は、繁殖管理と健康維持の両面で非常に重要な医療行為です。日本では毎年多くの猫が殺処分されている現状があり、不用意な繁殖を防ぐことは飼い主の重要な責任です。また、手術には病気の予防や問題行動の軽減といった健康面でのメリットも多くあります。本記事では、猫の避妊・去勢手術について詳しく解説します。
避妊・去勢手術のメリット
メス猫の避妊手術(卵巣子宮摘出術)の最大のメリットは、乳腺腫瘍(乳がん)のリスク低減です。猫の乳腺腫瘍は約85〜90%が悪性であり、犬と比べて悪性率が非常に高い疾患です。初回発情前に避妊手術を行うと、乳腺腫瘍の発症リスクが91%低減されるとの研究結果があります。1回目の発情後では86%の低減、2回目の発情後では11%の低減にとどまり、早期の手術ほど効果が大きいことが分かっています。
子宮蓄膿症(子宮に膿が溜まる疾患)も避妊手術で完全に予防できます。子宮蓄膿症は未避妊のメス猫に発症する可能性がある深刻な疾患で、治療が遅れると敗血症を起こして命を落とすこともあります。
メス猫の発情行動(大きな声で鳴き続ける、体をくねらせる、尿スプレーなど)も避妊手術で解消されます。猫の発情期の鳴き声は非常に大きく、特に集合住宅では近隣トラブルの原因になります。
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ブリちょく編集部
生体の飼育情報を専門に扱うブリちょく編集部。獣医療・繁殖の各分野を取材し、初心者にも分かりやすい記事をお届けします。
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オス猫の去勢手術のメリットは、尿スプレー(マーキング)の大幅な減少です。未去勢のオス猫の尿は非常に強い臭いがあり、部屋中にスプレーされると生活環境が著しく悪化します。去勢手術後はスプレー行動が約90%の確率で減少または消失します。ただし、手術前にスプレーの習慣が長く続いていた場合は、手術後も行動が残ることがあります。
攻撃性の低下と放浪本能の減少も去勢のメリットです。未去勢のオス猫は縄張り争いで激しい喧嘩をすることがあり、喧嘩による咬傷から猫免疫不全ウイルス(FIV)や猫白血病ウイルス(FeLV)に感染するリスクがあります。
手術の適切な時期
猫の避妊・去勢手術の適切な時期は、生後6ヶ月前後が最も一般的です。猫の初回発情は通常生後6〜9ヶ月で起こるため、初回発情前の手術が乳腺腫瘍のリスク低減の観点からは理想的です。
近年は「早期避妊去勢手術」として、生後8〜16週齢で手術を行う方法も広まっています。アメリカ獣医師会(AVMA)は生後5ヶ月以前の手術を推奨しており、早期手術の安全性は多くの研究で裏付けられています。日本でも早期手術を行う動物病院は増えていますが、まだ一般的ではないため、獣医師との相談が必要です。
猫が発情中でも手術は可能ですが、発情中は子宮への血流が増加しているため出血リスクがやや高くなります。可能であれば発情が収まってから(通常1〜2週間後)の手術が安全です。ただし、次の発情まで待つ間に交配してしまうリスクもあるため、獣医師と相談して最適なタイミングを判断しましょう。
妊娠中の猫の避妊手術(中絶を伴う)も技術的には可能ですが、妊娠が進行するにつれて手術のリスクが高まります。妊娠初期であれば比較的安全に行えますが、倫理的な判断も含めて獣医師とよく相談してください。
手術の流れと費用
手術前には、血液検査で肝臓・腎臓の機能や貧血の有無を確認する術前検査が行われます。健康状態に問題がないことを確認してから手術日を決定します。手術当日は、通常前日の夜から絶食します(水は当日朝まで可能とする病院が多い)。
メスの避妊手術は、全身麻酔下で腹部を切開し、卵巣と子宮を摘出する手術です。手術時間は30〜60分程度で、術後は1〜3日の入院が一般的です。日帰り手術に対応している病院も増えています。
オスの去勢手術は、全身麻酔下で陰嚢を小さく切開し、精巣を摘出する手術です。手術時間は15〜30分程度で、メスの手術に比べて侵襲が小さいため、日帰りまたは1日入院が一般的です。
費用は病院によって異なりますが、オスの去勢手術が10,000〜25,000円、メスの避妊手術が15,000〜40,000円が相場です。術前検査の費用(5,000〜10,000円程度)が別途かかる場合もあります。自治体によっては助成金制度を設けているため、お住まいの地域の制度を確認しましょう。
術後ケアの方法
術後のケアは猫の回復を左右する重要な期間です。帰宅後は静かで暖かい場所にケージまたはキャリーケースを設置し、猫を安静に過ごさせましょう。麻酔の影響で当日はふらつきが見られることがありますが、翌日にはほとんど回復します。
傷口の管理が最も重要です。猫は傷口を舐めたりかじったりする傾向が強いため、エリザベスカラー(Eカラー)の装着が処方されることが多いです。最近は猫のストレスを軽減するため、ソフトタイプのEカラーや術後服(ボディスーツ)を使用するケースも増えています。傷口が赤く腫れる、分泌物が出る、縫合糸が外れるなどの異常があればすぐに病院に連絡してください。
食事は手術当日の夕方から少量を与え始めるのが一般的です。麻酔の影響で食欲が落ちていることがありますが、翌日には通常の食欲に戻る猫がほとんどです。24時間以上まったく食べない場合は獣医師に相談しましょう。
抜糸が必要な場合は、通常術後7〜10日後に動物病院で行います。溶ける糸(吸収糸)を使用する病院では抜糸不要です。抜糸までの期間はEカラーまたは術後服の装着を続け、傷口を清潔に保ちましょう。入浴やシャンプーは傷口が完全に癒合するまで(2〜3週間)控えてください。
手術後の生活変化と注意点
避妊・去勢手術後は、ホルモンバランスの変化により代謝が低下し、太りやすくなる傾向があります。手術後は通常のフードから避妊・去勢後用のフード(低カロリー設計)に切り替えることを検討しましょう。食事量も手術前の80〜90%程度に調整すると、体重管理がしやすくなります。
活動量の変化も見られます。特にオス猫は去勢後に落ち着きが増し、激しい運動をしなくなることがあります。飼い主が積極的におもちゃで遊ぶ時間を設け、運動量の低下を補いましょう。キャットタワーやキャットウォークの設置も運動促進に効果的です。
性格の変化については、手術後に穏やかになったり甘えん坊になったりする猫が多いですが、基本的な性格が大きく変わることはありません。「手術をすると猫がつまらなくなる」という心配は杞憂です。むしろ、発情のストレスから解放されてリラックスした穏やかな性格が表に出ると考えられます。
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