水槽を新しく立ち上げる際の手順を解説。砂利・フィルター・カルキ抜き・バクテリア定着(サイクリング)・水質テスト・生体導入まで、初心者向けに詳しく説明。
この記事のポイント
水槽を新しく立ち上げる際の手順を解説。砂利・フィルター・カルキ抜き・バクテリア定着(サイクリング)・水質テスト・生体導入まで、初心者向けに詳しく説明。
新しく水槽を始める方にとって、最初の「立ち上げ」が最も重要なプロセスです。ここを焦って省略すると、生体を早く導入しすぎてアンモニア中毒で死なせてしまうという失敗につながります。本記事では、水槽立ち上げの手順を初心者向けにわかりやすく解説します。
水槽に生体を入れると、フンや食べ残しからアンモニア(NH₃)が発生します。アンモニアは魚に非常に有毒です。
自然界では「ニトロソモナス」というバクテリアがアンモニアを亜硝酸(NO₂⁻)に分解し、さらに「ニトロバクター」が亜硝酸を比較的無害な硝酸塩(NO₃⁻)に変換します。これを「窒素サイクル」と言います。
水槽立ち上げとは、このバクテリアをフィルターや底床に定着させるプロセスのことです。バクテリアが定着していない新しい水槽に生体を入れると、アンモニアが分解されず生体が死亡します。
水槽・器具類は水道水(洗剤は使用しない)でよく洗います。底床材(砂利・ソイル)も流水でよく洗ってから敷きます。
底床の厚さは5〜7cm程度が理想的です(ろ過バクテリアの住処になる)。
カルキ抜きを規定量入れた水道水を静かに注入します。砂が舞い上がらないよう、底に皿や袋を置いて水をゆっくり注ぐと良いです。
水を入れたら、ヒーター・フィルター・エアーポンプを設置して作動させます。
この段階が最も重要な「サイクリング期間」です。バクテリアを自然に定着させるには2〜6週間かかります。
バクテリアを定着させるための方法
アンモニア源が必要です。以下のいずれかの方法でアンモニアを供給します:
バクテリア剤(市販品)を添加することで、サイクリング期間を短縮できます(1〜2週間程度に)。
サイクリング中は週1〜2回、水質テストキットでアンモニア・亜硝酸・硝酸塩を測定します。
サイクリング完了のサイン - アンモニア:0 ppm - 亜硝酸:0 ppm - 硝酸塩:検出されている(分解が進んでいる証拠)
この状態になれば、バクテリアが定着した証拠です。
水質が安定したら生体を導入します。最初は少数から始め、徐々に増やすことが安全です。
水合わせの方法 急激な水質変化によるショックを防ぐため、以下の手順で水合わせを行います。
週次管理 - 水換え(全水量の20〜30%) - フィルターの状態確認
月次管理 - フィルター清掃(フィルターメディアは水槽の水で洗う。水道水で洗うとバクテリアが死滅する)
定期測定 - 最低でも月1回の水質テストでアンモニア・亜硝酸・pH・硝酸塩を確認
水槽立ち上げの成功は「サイクリングを十分に行うこと」と「水質テストで確認してから生体を入れること」の2点に尽きます。焦らず2〜4週間のサイクリング期間を待つことで、その後の安定した飼育が実現します。